【REBORN!】エンティティさまが僕を消すまで -8-【DBD】 (ページ19)

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「しとぴっちゃん！！」

「その呼び方、嬉しいな。獄寺君」

「まっ、まともにしゃべったー！！」

なるほど。彼女、呼ばれ方にこだわりがあるみたい。

部屋の中にいた彼女は建物の天井を突き破って、路面に着地する。その目線は獄寺隼人にのみ注がれていた。

「戦うのは獄寺君がいいな。カワイイ獄寺君をイジリ倒したいの」

「もちろん、お前の相手はオレだ！！」

僕の出番はないと知っていたから、別にどうでもいいんだけど。彼らの勝敗なんて興味ないし。

散策でもしようかと思ったけど、彼女の能力に興味があるな。というか、シモンファミリーの炎の特性は知っておきたいんだ。今分かってるのは古里炎真の重力を操る炎だけ。
もし、彼らを相手するときのことを考えると、彼らの炎の特性は知っておきたい。脅威になるか、ならないか。パークで補えるものか、エンティティさまの力を借りるべきか。情報は重要だからね。

獄寺隼人が形態変化(カンビオ・フォルマ)をして、SHITT・Pが勝負のルールを話し始める。

ルールは風船割りらしい。炎の風船(フィアンマ・バルーン)というものに炎を灯すと、大きく膨らんでぷかぷかと漂っていた。2つ浮かんでいるそれは、割れやすいけど、必ず1メートル以内についてくるらしい。
風船を2つとも割った方が勝ちだと言うSHITT・Pに獄寺隼人は頷いた。

「フィールドはこの町全体だよ。5分以内に勝負がつかなかったら引き分け」

「引き分けになったら了平VS.紅葉戦の時みてーに、2人共復讐者の牢獄へ連れ去られるだろーな」

負けたら復讐者の牢獄に囚われるって聞いてたけど、引き分けでもそうなんだ。へえと目を細めていると、早速始めることになったのか、獄寺隼人が離れるように言っていた。僕は離れなくても支障はないけど……。

そうだ！エンティティさまの触手を借りて、上から見ようかな。そっちの方が見やすいと思うし。そうと決まれば早速、エンティティさまの触手を上空に呼び出して飛び移る。