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唐突に浮かび上がるホログラム。左目の下に逆三角形が3つ連なった独特の模様がある人物。それは敵のボスとされる白蘭だった。


『ボンゴレの誇る最強部隊の本気が見れちゃったりして、前哨戦としては相当有意義だったよね♪』


笑みを浮かべて穏やかに話す白蘭。


『メローネ基地で僕を欺こうと必死に演技する正チャンも面白かったなぁ』

「!!じゃあ、僕が騙してたのを……」

『うん、バレバレだよ』


入江が敵になるのは想定範囲内だと白蘭は笑った。やることなすこと否定的な目で見ていたから、と続いた言葉に、入江は白蘭は間違っていると声を荒げる。それでも白蘭は笑みを崩さず、物好きだと話した。


『まだケツの青いボンゴレ10代目なんかに世界の命運をあずけちゃうなんてさ』


世界の命運という言葉に、ツナは戸惑う。それも当然だった。今までは過去に戻るために戦っていたのだから。いきなり世界というスケールの大きさについていけないのも当たり前のことだ。


『本当はこのまま息つく暇なく戦力を投入してボンゴレを消すのは簡単なんだ。でも、ここまで楽しませてもらったのは確かだし。それに信頼してた副官に裏切られたとあっちゃ、リーダーとしてのプライドにかかわっちゃうだろ?』


『だから、そろそろちゃんとやろーと思って。沢田綱吉クン率いるボンゴレファミリーと僕のミルフィオーレファミリーとの正式な力比べをね』


古い世界とのお別れ会と新世界を祝うセレモニーの時期にもぴったりだと言う白蘭に、入江は制止をかける。簡単にいくわけがないと。


「あなたはこの日本のメローネ基地に4人、イタリアに1人、計5人の6弔花を送り込み、7つのうち5つのマーレリングを失っている。もはや、あなたは翼をもがれた鳥だ」

『う〜ん、ま、それが本物ならね』


そう言った途端、入江がつけているマーレリングの翼の部分が壊れる。同時期に他のマーレリングでも同様のことが起こっていた。それが指し示すことは、入江たちが持っているリングが偽物だということだ。


『もちろん、それもランクAのスゲー石なんだけどね。7^3(トゥリニセッテ)はもっと特別なの』

「だけど……」

『悪いけど正チャンには秘密で、他に組織してあるんだ』

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作者名: | 作成日時:2022年10月24日 23時

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