【REBORN!】エンティティさまが僕を消すまで -4-【DBD】 (ページ12)

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そうしてグラウンドに辿り着くと、僕が戦ったステージがあった。また後で、とヒバリさんに告げて中に入る。そのまま中央まで歩いていけば、ぐっと重力がかかった。思わず膝をついて、さらにかかる重力のせいで体を支えるために地面に手をつく。
自らフィールドを移動できないってこういうことか。屈辱的だ。僕に膝だけじゃなくて手もつかせるなんて。腹立たしいことこの上ない。

『各フィールドに設けられたポールの頂上にはフィールドと同じ種類のリングが置いてあります。さらにA様のステージには特殊装置を設け、一歩たりとも動けないようにしてあります』

確かに。この重力の中、動くのは一苦労だ。ガチャリと音がして扉を見る。扉にあるモニターにはロックと書かれてあった。なるほど、鍵が閉められたのか。
とすれば、内部から開けるのは難しいな。なにせこの重力があるから、僕は動けない。重力さえなければ、鍵を開けるのなんか簡単なのに。

『どうぞ、ご自由に。ただし、できればの話ですが』

そんな声がリストバンドから聞こえる。それと同時に手首に針のようなものが刺さった。異物が流れ込むような感覚。そこからどんどん焼け付くような痛みが走っていく。

『ただ今守護者全員にリストバンドに内蔵されていた毒が注入されました。デスヒーターと呼ばれるこの毒は瞬時に神経をマヒさせ、立つことすら困難にします。そして全身を貫く燃えるような痛みは徐々に増していき、30分で……絶命します』

毒、だって？面白いことをしてくれるね。僕に毒は効かないって言ったのに。

心臓がドクンと一度大きく鼓動する。体に流れる毒が緩やかに緩和を始めていた。あとはこの重力さえどうにかできればなぁ。

『毒の進行を止める方法が1つだけあります。それは守護者のしているリストバンドに同種類のリングを差し込む事です。また、A様の解毒はどの種類のリングでも可能です。さらにA様のステージは施錠されていますが、こちらもどのリングでも解錠することが可能です。解錠と同時に特殊装置は止まり、A様は活動できるようになります』

だから、最初に会った守護者の味方をしろってことか。助けられたんだから、その恩義を返すようにって。腹立つなぁ。僕がこんな毒に手間取るって思われてることが癪だよ。
それに、ステージの施錠だってこんな重力さえなければこじ開けれるのに。ああ、ムカつくなぁ！

こんな、弱者同然に地面に跪かされていること自体許し難い。