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いいね。シンプルなのは好きだよ。それに、毒ガスって言ったって僕には効きはしない。茶番だよ。エンティティさまったらお優しいんだから。
でもま、10分もかからないし。痛ぶるとしても5分あれば充分だよ。お喋りしたって7分くらいかなぁ。
騒がしい沢田綱吉たちを無視して鉄壁の中に入り、大きさを確認する。だいたい教室2つ分ってところかな。
「もう一度確認しますが、マティア氏は本当に信者でよろしいですか?」
「何回もうざったいわね!そうだって言ってるでしょ」
「承知しました。……ご武運を」
扉が重い音を立てて閉まる。改めて中を見渡して障害物も何もないただ広いだけのステージにほうとため息をついた。素敵な舞台だ。DBDみたいに障害物がないのなら、標的を痛ぶるのも簡単にできる。
「それでは“使徒の戦い”、AVS.マティア。勝負開始!!」
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side:NO
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勝負開始とチェルベッロが言ったその直後、マティアの腕が飛んだ。目を見開き、自分の右腕を見たマティアは絶叫する。肘から先がなくなっている腕は、Aが目にも留まらぬ速さで手斧を投げたことにより、宙に攫われたのだ。
「あれくらいも避けられないんじゃ話にならないよ」
「あ゙あ゙あ゙〜〜っ!!」
「あーあー、うるさいったら」
顔を顰めて耳を塞ぐA。マティアは涙を流しながら残っている左腕で右肩を掴む。涙で濡れた顔でAを睨んだマティアは意地で銃を構えた。その引き金を引こうとしたとき、武器を持ち替えたAがその銃口にナイフを突き刺し、それに気付かなかったマティアは銃を暴発させる。
バレルが裂け、左手に突き刺さり、血が噴き出した。口を大きく開き、苦悶の悲鳴を上げるマティアに、Aは物分かりが悪い子を見るような呆れた目を向けている。
「ね?出来が違うんだって。生物として根本から違うんだよ」
「ぅ、ぐ、ああ゙!し、知らないわよ!私が神の使いとして選ばれたんだからッ!」
「ちっぽけな村の伝承のこと?人間ごときが選んだ神の使いなんてたかが知れてるのに?そんなものを信用していたの?」
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怜(プロフ) - リィさん» ありがとうございます!!面白いと言っていただけるとやる気が出ます!まだストックは尽きていないので、今後も早めに更新できると思います。お楽しみに〜! (2022年10月7日 0時) (レス) id: 37b3e8feed (このIDを非表示/違反報告)
リィ(プロフ) - あ"ぁ"っ…!楽しみすぎてつらい…!!なんでこんな面白い話を作れるのか疑問です…更新頑張ってください!! (2022年10月5日 13時) (レス) @page32 id: 1730b53d16 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:怜 | 作成日時:2022年10月1日 3時