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ひとまずリングの保持者じゃない僕は少し下がろうと思って、一際オーラを放つその人に釘付けになる。ザンザスと呼ばれたその人。沢田綱吉を睨む目、突き刺さる殺気。
指を曲げた手が輝き出して、その光に目が離せなくなった。
「まさかボスいきなりアレを……!!」
「オレ達まで殺す気か!?」
「やべーぞ!逃げろ!」
死ね、と大きな声でもないのによく通る言葉。一瞬でも見逃さないように目を見開いていたのに、横から飛んできたツルハシにその手の光は失われた。
「待てXANXUS。そこまでだ。ここからはオレが取り仕切らせてもらう」
「と……父さん!!?」
「なっ!10代目のお父様!!」
沢田綱吉の父親?似てる、の?2人の顔を見比べて首を傾げていれば、マフィアらしい話が淡々と流れる。この辺はあんまり興味がないから、適当に聞き流した。
なんか沢田綱吉のお父さんはボンゴレの実質No.2らしいよ。で、9代目と意見が食い違ったから質問してたとか……それの回答が届いたとか……勅命もあるんだとか……。それが同じ種類のリング保持者同士のガチンコバトルなんだとか……。
心底どうでもいいと表情に出ていたのか、リボーンが肩に乗ってきて頬をペチペチと叩く。だってリング持ってないもん、と言い訳をするように小声で呟く。もう帰っていいかなぁ。
そう思っていたら、2人の女性が茂みから飛び出してきた。
「今回のリング争奪戦では我々が
「9代目はこれがファミリー全体を納得させるためのギリギリの措置だとおっしゃっています。異存はありませんか?XANXUS様」
一瞥しただけで何も答えないその人。それを肯定だと受け取ったのか、チェルベッロさんたちは話を続けた。沢田綱吉のお父さんが異議ありって言っても却下されてたね。
リングにふさわしいのはどっちか、命をかけて証明しなきゃいけないんだって。大変そ〜。
もう僕には関係ないね。帰ろう。そう思って背を向ければ、チェルベッロさんたちから信じられない言葉が飛び出した。
「また、我々は別の勅命を受けています。“エンティティ”と名乗る者から、」
「どこであの方の名を知った!?」
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怜(プロフ) - リィさん» ありがとうございます!!面白いと言っていただけるとやる気が出ます!まだストックは尽きていないので、今後も早めに更新できると思います。お楽しみに〜! (2022年10月7日 0時) (レス) id: 37b3e8feed (このIDを非表示/違反報告)
リィ(プロフ) - あ"ぁ"っ…!楽しみすぎてつらい…!!なんでこんな面白い話を作れるのか疑問です…更新頑張ってください!! (2022年10月5日 13時) (レス) @page32 id: 1730b53d16 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:怜 | 作成日時:2022年10月1日 3時