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ただ並中への宣戦布告なら、並中の生徒を無差別でいいはず。でも、なんだか人を選んでいるような気がするんだ。だってわざわざ風紀委員やボクシング部の人をやる必要はない。
普通の人であれば、やり返される可能性があるからその辺の弱い人を狙うはずだ。
強い人を狙う理由があるとしたら？それはどんな理由なんだろう？自分を試したい？それならただ勝てればいいはずだ。そんな理由なら歯を抜くこともないはず。重傷になるまで攻撃することも無駄だ。
何か僕が知らないことがある……？
「A。君は並盛中に戻って後始末の準備をしてくれる」
「あ、もう首謀者が割れたんですね」
「うん。片付けてくるよ」
なんだか嫌な予感がするけど……。まあ、たぶん大丈夫なはず。リボーンみたいな人じゃない限り負けないはずだ。
お気をつけて〜と手を振って見送る。さて、後始末の準備か。これまた面倒な仕事だけど。とりあえず仕事は仕事、やらないとね。
＊＊＊
後始末の準備が終わった後、いつまで経ってもヒバリさんから連絡はなかった。おかしい。妙な焦燥感だ。相手が普通の人だったら、ヒバリさんが手こずるような人間がいるはずがない。
普通の人……？まさか……！相手がマフィアだったら？そんな人間が身近にいるわけがないけど、沢田綱吉がいい例だ！ミスった……！こんなところでゆっくりしてる暇はない！
応接室の窓から飛び降りて駆け出す。沢田綱吉を見つけて相手を吐かせるしかない。もしマフィア同士の争いだったら落とし前をつけてもらう。
と意気揚々と駆け出したところ、前方から沢田綱吉たちが見えた。血の匂いがする。誰かやられてる？
「君たち、何してるの」
「Aさん！獄寺くんが！」
「血まみれだね。貸して。僕の方が早い」
獄寺隼人を抱えて保健室まで走る。リボーンが走っている最中に肩に乗ってきた。それをちらりと横目で見る。まあいいや。あとで事情を聞こう。
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作者名：怜
| 作成日時：2022年9月25日 23時
