【ツイステ】エンティティさまの御心のままに-9-【DBD】 (ページ7)

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「やぁ、学園長に小鬼ちゃんたち。みんなでゾロゾロと今日はなにをお求め？……なんてね。もう知ってるさ。花嫁ゴーストの件だろう？」

ニヒルに笑ってみせるサムさん。耳が早いと思ったら、情報を提供してくれる秘密の仲間がいるみたい。DBDでいう、カラスみたいなものかな？
カラスは生存者の位置を知るための目印にもなる。カラスが飛び立てば、そこに生存者がいる。カラスが戻ってくれば、少し前に生存者が通ったって感じで、上手いキラーならその場に残る痕跡すら戦略に組み込んでしまうからね。

「……しかし厄介なことになったねぇ。ゴーストというのは、強い“未練”によってこの世に引き留められている存在。一時的に魔法で消すことはできても、時間が経てばすぐに復活してしまう」

「“未練”を取り除かない限りあの世に送ることはできないよ」

ふうん？じゃあ、オンボロ寮のゴーストたちは何か未練があるのかな？あんなに陽気なゴーストたちにそんなものがあったなんて知らなかったな。

「じゃあ、いったいどうすれば兄さんを助けられるの？このゴースト問題を解決できる都合の良いアイテムなんて、あるわけ……」

「IN STOCK NOW！」

「あるのかよ」

「本当に素晴らしい品揃えでいらっしゃる」

……サムさんって何者？知識も、商魂もすごいとしか言いようがないね。

花嫁は昔から悲劇に巻き込まれやすいから、ゴースト化することが多い、と言いながらサムさんはカウンターに頬杖をつく。なるほど。それなら人も対策するために何かしら発明しているはずだ。
頻繁に会うキラーの対策を生存者が怠らないことと同じだね。まあ、キラーも進化していくものだけど。

「花嫁ゴーストを退治するならこれ。『断絶の指輪』！『君が命ある限り、君を愛し続けることを誓います』と言って、この指輪をゴーストの左薬指にはめると、ゴーストの未練を強制的に断絶し、あの世に送り出すことができるんだ！」

「なるほど。『命尽きた後のことはよう知らん』ということじゃな」

「便利なアイテムだ」

うん。便利だね。そうであると同時に残酷だ。喜んだ花嫁を地獄に落としてしまうものだ。ひとりぼっちにさせちゃうなんて、あの世でまた嘆いてしまうんだろうな。