【ツイステ】エンティティさまの御心のままに-9-【DBD】 (ページ11)

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ため息をついて額を押さえた。なんなんだ、この花嫁ゴースト。あんなの無茶にも程があるよ。

どうするべきかとぼんやり画面を見ていれば、レオナさんもヴィル先輩も石のように固まって動かない。どういうこと？

『動けない！！！』

動けない？そんな……どうして？

魔法も使えないと言う2人に花嫁ゴーストは静かに話し始める。500年間ずっと理想の王子様を待ち続けた花嫁ゴーストに自分が王子様だって名乗り出たんだから、偽者にはたっぷり反省してもらうって。

『私が耐えた時間と、同じだけね』

それってつまり、500年ずっと動けないってことじゃない？信じられないな。いっそう向こうに行きたくないよ！

というか、一介のゴースト如きに人を縛る力があるなんて思えないんだけど。だって、そうでしょ？生前は抵抗できずに死んでいった弱者だ。死んでから力を持つなんて、余程の未練があるってことだ。未練や恨みは死者に力を与えるから。
本当なら、彷徨い続ける間に自分の未練すら忘れ去って消えてしまってもおかしくないのに。随分な執着心だ。

その後、ジャックくんも平手打ち。セベクくんも、お得意の若様自慢でアウト。トレイ先輩ならって思ってたけど、庶民的な歌で却下された。
あの歌でしばらく揶揄われるだろうなあ。

垂れ目が優しそうなあなた、と指名されたのはフロイド先輩。優しそうって部分に疑問を持ってる間に、いつものフロイド先輩が締めていいと発言したことによって、論外の烙印が押された。

最後はジェイド先輩。ジェイド先輩はどうだろう？だって、あのジェイド先輩だ。快楽主義者、自分の欲に忠実、自分勝手。挙げていけばきりがない。

と、思ってたんだけど。取り出したのは綺麗な花束。やるね、と感心していれば、フロイド先輩が口を開いた。

『ジェイド調子よすぎ。それ『山で採ってきた猛毒の花』って言ってたヤツじゃん。植えるとこないからって厄介者を押し付けてるだけだろ』

『はい。この花は毒性が高く、テラリウムに植えると、他の植物を全て駄目にしてしまうのです』

本来なら素手で触るだけで手がかぶれる、と平然と言い放つジェイド先輩。ゴーストを実験台にしちゃダメでしょ……。