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行きと同じように沈黙が流れる車の中。彼女の深い部分に触れた彼らに言葉をかけることはできなかった。
世界を壊すから、大罪人。そうして元の世界とは違う世界に投げ込まれた少女。未来に期待を膨らませていた高校生になる直前の少女を、世界は容赦なく引き剥がした。
そのあと、大人の事情を見せつけ、利用してきた彼ら。
何が違うというのだろう。どちらも等しく罪だ。彼女にとってどちらも毒でしかなかった。
「私、先帰ってるね」
そう言い残し、Aの姿が消える。また個性を使ったのだろう。残された大人は詰めていた息を吐きだした。
「それにしても冷静だったね、彼女は」
「そうですね。……京極はもう諦めているんでしょう」
「私たちの選択は、間違っていたのだろうか」
後悔を滲ませたオールマイトは俯いてそう言う。何が彼女にとって良いことなのか、分からなくなってしまった。
このままヒーローとして歩ませるのか、それとも全てなかったことにして一般人としての道を用意するのか。後者は既に遅かった。全てなかったことになんてできない。あの神野区の事件で彼女の存在は大きくなってしまった。
ヒーローとしてでしか、彼女は息ができないようにしてしまった。
「俺らが京極を見捨てたら、それこそ間違いでしょう」
「そうだけど……」
「オールマイトさん、態度変えないでください。あいつ、そういうの嫌いなんで」
「……相澤くんは大丈夫かい？」
ぎゅう、とハンドルを握る手に力がこもる。腸が煮えくりかえそうですよ、と低い声で呟いた。
思い出すのは面会室を出る前のAの言葉。死を望まれている、と至極当然と言わんばかりの声色はやりきれなさを痛感させ、過保護をより一層加速させた。
「彼女のことはこれから良い方向に持っていけばいいのさ！私たちにはそれができるよう時間が残されているからね」
「具体的に何するつもりですか」
「ふむ。確かA組はこれから仮免取得に動くよね。彼女は既に取得しているから、暫くゆっくりしてもらうのもいいんじゃないかな」
今回の件の功績者だからね、と付け加えた根津は相澤の目が柔らかくなったのを確認して、こっそり息をついた。
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怜(プロフ) - あのさん» これからいい事が沢山あるはずのなのできっと幸せになれますよ！更新頑張りますね！！ (2021年9月12日 23時) (
レス) id: 37b3e8feed (このIDを非表示/違反報告)
あの - 夢主ちゃん、つらいだろうなぁ〜ー・゜・(つД｀)・゜・(((最終的には私も泣いていましたw このお話は神作品です!!!! ((上から目線ですみませんｍ(｡≧Д≦｡)ｍ 更新頑張って下さいq(*･ω･*)pﾌｧｲﾄ! 応援してます(p｀･ω･´q) (2021年9月12日 6時) (レス) id: 897b0238c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2021年8月29日 6時
