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我慢できなくなってAに口付ける。Aは大人しく目を閉じた。このまま襲ってしまおうかと考えていると、VIPルームの扉が開く。
慌てて離れようとするAの腰を引き寄せてさらに深く口を合わせた。入ってきたジェイドを横目で睨んで出ていけと催促すると、ニッコリと笑みを浮かべる。
「支配人。お客様がお待ちです」
「……知りません。帰ってもらいなさい」
「こら、アズール。仕事はして」
「……分かりました。では、部屋で待っていてください」
するり、と手の甲を撫でる。震えた指を絡めてAを見ると、こくんと頷いてVIPルームを出ていった。その頬が真っ赤になっているのを確認して口角が上がる。
意識しているAが一番可愛いですね。今夜はどうしてやりましょうか。
「今日は僕の番ですが」
「さあ。順番なんて決めていないので、僕には分かりません」
「困りましたね」
真顔で呟くジェイド。お客様の案内を促すと、考えこみながら部屋を出た。あの様子だと僕より早くAの部屋に行く算段を考えているのでしょう。幸い、ジェイドに任せる仕事は山ほどありますから、それを押し付ければ問題はない。
さて、僕も準備をしましょう。Aから仕事をしろと言われましたし、きちんとこなさないとAは怒るでしょうから。
いえ、怒っても可愛いだけですけど。何をしたって可愛いので、困ります。
先ほどまでの嫉妬は案外すぐに消え去って、これもAのおかげです。僕の愛しい番。Aがいない生活なんて考えられないほど、愛しているんです。他の雄のところに行ってしまうくらいなら、この手で殺してしまえばいいと思うほどに。
「僕の愛しいひと。ふふ、甘美な響きですね」
声に出すだけで満たされる。しかし、触れたくて堪らない。恋というもので収めるにはあまりに器が小さすぎる。
どうしましょう。以前はこれほどではなかったのに。今ではAが隣にいないだけで違和感が迫り上がってくる。
「全くどうしようもない……」
「アズール、入りますよ」
「ええ、どうぞ」
居住まいを正して手を組む。手早く済ませてAのもとに帰るとしましょう。
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怜(プロフ) - ミルクショコラさん» こちらこそ読んでくださってありがとうございます〜！赤面に関しては人それぞれなので新たな知識と言えるかどうかは分かりませんが… (2021年3月30日 0時) (
レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
ミルクショコラ - あと、自分あんまり赤面とかしないので、あ、耳の後ろから熱広がるんだなぁとか思ってました。新たなる知識を得ました。← (2021年3月27日 22時) (レス) id: 2e73fce6ea (このIDを非表示/違反報告)
ミルクショコラ - わぁぁ…え、ちょ、やばぁ…ｽｯ好きです！！！(大声)この作品を読んでいてめっちゃにやけてしまった…なんか、ホントに好きです。(語彙力)ありがとうございますｯｯｯ！！！ (2021年3月27日 21時) (レス) id: 2e73fce6ea (このIDを非表示/違反報告)
ライカ(プロフ) - こちらこそ！ありがとうございました！ (2021年3月12日 20時) (レス) id: 6cbc74f1c3 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - ライカさん» リクエストありがとうございました〜！ (2021年3月12日 19時) (レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2021年2月3日 0時
