53-4 ページ29
「僕は……一体、なにを？」
「魔法の使い過ぎでオーバーブロットしてしまったんです。覚えていませんか？」
「僕に力をくださいよぉ〜〜って泣きながらみんなの魔法吸い上げてさぁ。ちょ〜ダサかった。ちょっとゲンメツ」
「フロイド先輩、容赦ないですね」
仮にもさっきまで暴走してた人にそんな物言いしなくていいのに。アズール先輩の傍らにしゃがみ込んで、ねえ先輩って同意を求める。
わなわなと唇を震わせた先輩は信じられない、と言った。
あのアズール先輩だから、信じられないのも無理はない。でも、事実だもんね。アズール先輩のブロット、美味しかったなぁ。
「やっぱ悪徳商法はダメなんだゾ。反省しろ」
「その前に、オマエらは他人の作った対策ノートで楽しようとしたことを反省しろ」
「そーだそーだ。おバカさんたちめ。あのね、楽するのは悪くないけど、契約する相手が悪い」
楽したいってのは分からなくもないよ。でも、アズール先輩と契約するってどうなの。もっと他の人を頼るとかなかったの？
グリムのおでこを小突くと、ふなぁ、と涙目になった。アズール先輩じゃなかったら、僕は何も言わなかったんだけどね。
「あの対策ノートは、他の誰にも作れない」
「……え？」
「確かに。だってアンタの作ったテスト対策ノート見て一夜漬けしただけで、90点以上取れちゃったもん」
「ああ。まさに虎の巻、だったな」
そうそう。アズール先輩はすごいんだから。需要を推測して、供給を与えるタイミングもバッチリ。なかなかできることじゃないよ。
「そんな慰め、嬉しくもなんともありませんよ」
「あれ〜？アズール、ちょっと涙目になってね？」
「おやおや、泣き虫な墨吐き坊やに戻ってしまったんですかね」
「2人とも！その件については秘密保持契約を結んだはずですよ！」
良かったね、アズール先輩。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 641人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
怜(プロフ) - もち。さん» ありがとうございます！自分の手の中にあるとなお愛おしくなっちゃうんでしょうね……更新頑張りますねー！ (2020年12月29日 1時) (
レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
もち。(プロフ) - フロイドに抱きこまれて一緒に寝ちゃうの可愛いかよ…っ！と思わず顔面を覆いました笑お気に入りだからエンティティ様の加護じゃなくて自分の手で護りたいのかい？フロくん…獲物は逃さないでね…更新楽しみにしてます！しかしながら無理はなさらず！応援してます！ (2020年12月26日 22時) (レス) id: 2eef4b8e10 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - yozakura5011さん» ありがとうございま〜〜〜す！！ (2020年12月24日 14時) (レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
yozakura5011(プロフ) - とても・・・とても好きです・・・（鼻血） (2020年12月21日 0時) (レス) id: 87d7c098c3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：怜
| 作成日時：2020年12月12日 1時
