番外編【監督生とフロイドが入れ替わり】 ページ10
「A〜!!聞いてよサイアク!!」
「…………フロイド?」
「そー!オレ!なのに、あいつになっちゃった!!」
ギャンギャンと下から叫ばれて、いつものように撫でようとする手を止めた。不思議そうな顔をするフロイドは合点がいったらしく、さらに顔を歪める。
「あいつの姿だと頭を撫でてもらえねーじゃん。ホント嫌だ」
「どうしてこうなったんだ?」
「知らねー。気がついたらこうなってた」
口を尖らせてフロイドはその場にしゃがみ込んだ。合わせるようにしゃがむと、ドタバタと足音が聞こえる。2人でそっちを向けば、フロイドが走ってきていた。いや、正確にはフロイドの身体に入ってる監督生が、だな。
俺たちの前で立ち止まると、肩で息をする。そして、口を開いた。
「フロイド先輩、僕に何したんですか!!」
「はあ!?オレがするわけねーじゃん!!何が面白くて嫌いなヤツになんないといけねーわけ!?」
「あ、確かに……じゃあ、誰が?」
落ち着きを取り戻した監督生は長い足を折りたたんで、同じようにしゃがむ。
さて、どうするか。俺にはどうすることもできないんだけど。このまま入れ替わったままだと色々と支障が出るから。
「オレ、このままとかすげーヤダ」
「僕だって嫌ですよ!何が楽しくてフロイド先輩にならなきゃいけないんですか」
「どうにかしてやりたいけど、こうなった原因が分からないんじゃあな」
「もうAに撫でてもらえねーの?抱きついたりも?オレ、死んじゃうよ?」
今にも泣き出しそうになっているフロイド。でも、その姿は監督生だから、監督生がべそをかいているみたいで。フロイドになっている監督生はそれを複雑そうな面持ちで見ていた。
「とりあえず、ミステリーショップに行ってみるか。あそこなら、何かあるだろ」
「うん……」
「無事に戻れるといいですね」
こんなに沈んだフロイドは珍しいのか、監督生は嫌に優しい。まあ、ここで言い合いとかに発展しないなら、楽で良い。
結果として、ミステリーショップには便利なものがあって、きちんと元に戻った。元に戻ったフロイドに暫く拘束されていたのは完全な蛇足だ。
裏話、そのじゅうさん→←番外編【監督生とジェイドが入れ替わり】
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みやぺ - 読ませていただきました!お礼が遅くなり申し訳ありません!本当好きです文章力が、、有難うございます、、最後めちゃくちゃ覚えててほしかったんですけど、前衛でいることも忘れてほしいところもマクミラン君で、、!語彙力なくてすみません、本当有難うございました! (2020年10月1日 0時) (レス) id: 4b5b8920da (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - 隻狼姫さん» ありがとうございます!! (2020年9月13日 16時) (レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
隻狼姫(プロフ) - オクタたちとトリップものすごく好きです…(このシリーズが出たら絶対に読む←) (2020年9月12日 23時) (レス) id: efc986c11a (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - 三宏さん» ありがとうございます!リクエスト承りました。しばらくお待ちください!R18は書いていた時期もありますが、今のところ書く予定はありません。 (2020年9月12日 2時) (レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
三宏(プロフ) - いつも楽しませてもらってます!マクミランくんが自傷癖な事を隠してて、それを知った3人が最も過保護になって甘々になる話が見たいです!後質問なんですが、R18とかって書かれたりしないのですか? (2020年9月11日 22時) (レス) id: b9698f5579 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:怜 | 作成日時:2020年8月5日 0時