魔力よりタバコをくれ 七本目【ツイステ】

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悲鳴で終わる映画。満足感に息をつけば、ジェイドはニコニコと笑った。


「良かったでしょう？これの続編も面白いんです」

「続編もあるのか。観よう」

「やめてください……僕はもう嫌です…」

「アズール、すげー震えてんじゃん」


俺の肩に縋り付いていたアズールは首を振る。仕方ないって笑って、テレビを消した。ジェイドは少し不満そうだけど。今回は引いてくれるらしい。

アズールの髪に首を擽られて身を捩る。すると、アズールは逃がさないとばかりに抱きしめる力を強めた。


「オレら置いて、イチャイチャすんのやめてよ」

「苦手なホラーを我慢して見たんです。これくらい良いじゃないですか」

「良くないですよ」


俺の首筋に額を寄せたアズールの頬を指で擽る。目を細めたアズール。ジェイドとフロイドは眉を顰めて気に入らないと言いたげだ。
いつも2人がくっついてるんだから、こういうときくらいアズールを優先したって文句は言われないはずだ。

そのままアズールを宥めていると、2人がのしかかるように抱きついてくる。重い、と文句を言うアズールに聞こえないフリをするジェイドとフロイド。


「アズールは文句が多いですね。Aを見習ってください」

「A以外の野郎にくっつかれても嬉しくありませんから」

「すげー分かるけどさ」

「……せっかくのお泊まり会なのに、遊ばなくて良いのか？」


いたたまれなくて、そう言う。それでも離れそうにない3人。どうするかな、と宙を見た。
冷たい手が俺の頬を撫でる。視線をやれば、フロイドがニコニコと笑っていた。


「楽しいねぇ」

「そう？」

「うん。Aと一緒ならなんでも楽しいよ」

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