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目を見開くそいつ。わざとじゃないのは分かってるけど、謝るとかないの?
すぐにジェイドがハンカチを当ててくれる。そのままそいつを睨むと、俺を抱えた。
例に漏れず、横抱きだ。もう慣れたけど。
「保健室に行きましょう。アズールとフロイドにも伝えておかないと」
「あいつらが学園長室に乗り込む未来が見えるな」
「そのときは僕も一緒ですよ」
ジェイドもか、そう呟いて動かないそいつを見る。瞬きばかりしているそいつはまだ状況を理解できていないみたいだ。
冷たい目で見下ろすジェイド。不愉快だと言わんばかりに顔を歪めていた。
「もうAの前に現れないでください。死にたくなければ、身の振る舞いには気をつけるべきです」
「……女性は噂話が好きだと思っていたんだけど、そうでもないみたいだな」
暗に噂を知らないようだとジェイドに伝えれば、なるほどと頷く。だからといって許すジェイドではないけど。
それでも、今は俺を優先するらしい。ジェイドは足早に歩き出した。すると後ろからついてくる足音がする。振り返るジェイドは青筋を立てていた。
「私なら治せるから!ちょっと、」
「結構です。Aをこれ以上危険に晒すわけにはいきませんので」
「危険って!ひどくない!?」
「いえ。治癒魔法だという保証がありません」
まるっきり信用していない言葉。だろうな、と頷いてジェイドに身を任せる。
俺はそいつから離れられればなんでもいいよ。そう思って、ジェイドの胸に頭を預けた。
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怜(プロフ) - リザさん» ありがとうございます!!気をつけますね! (2020年7月10日 15時) (レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
リザ - 色々疲れて体調崩さないようにしてください(>_<) (2020年7月10日 12時) (レス) id: 5d727ab8ad (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - Rioさん» 良かったです!!私も書いててちょっと楽しくなってしまいました……リクエストありがとうございました!更新頑張ります! (2020年7月10日 11時) (レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
Rio - ンンン!とてつもなく良かったです!!マジで!リクエストに応えてくれて本当にありがとうございます!もう男主、尊い。ゲームに出てきてくれないかな(笑)これからも頑張ってください! (2020年7月10日 7時) (レス) id: a03ea3f041 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - うまるんさん» こちらこそありがとうございました!気に入っていただけて良かったです!テスト勉強お疲れ様です。ご自愛くださいね。更新頑張ります! (2020年7月10日 0時) (レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:怜 | 作成日時:2020年6月28日 0時