番外編【ジェイドと部活】 ページ10
「さぁ、行きましょうか」
運動着に着替えさせられたかと思えば、ジェイドはニコニコと笑ってそう言う。行くってどこに？俺、何も聞いてないんだけど。
そう視線で訴えかければ、ジェイドは笑みを深めた。
「今日は『山を愛する会』の活動日ですから」
「俺はどの部活にも入ってないはずなんだけど」
「ラウンジのシフトも入っていませんし、他の用事もなかったはずですが」
さらっと予定を把握していることを匂わされ、腹をくくる。こういうときは大人しくついていく方が面倒にならなくてすむんだ。ちょっと山に登るだけ。
そう自分に言い聞かせてジェイドのあとをついていった。
──山の中。
獣道を慣れたように歩くジェイド。俺はその後ろを息を切らしながら歩いていた。
獣道って最悪だ。でこぼこして歩きづらいし。草は俺の腰くらいまで長いし。ジェイドは歩くの速いし。疲れた。
これなら木の上飛んでいった方が速い。そうは言っても、蔓が絡まってて木も結構危ないな。万が一、蔓に足を取られたら怪我するだろうし。
「A？」
「なんでもないよ」
「そうですか？僕には疲れているように見えますが」
ジトッと見てくるジェイドから視線を逸らす。楽しんでいるところを邪魔するほど、俺も大人げないわけじゃない。帰り道は分かるし、置いていかれて困るようなこともない。
だから、と言おうとして口を噤んだ。ジェイドは眉をハの字にして、悲しそうにしている。大丈夫、と言うのが憚られた。
「僕はAと一緒にいられるなら、部活動でなくてもいいんですよ」
「……そりゃ、どーも」
「帰りましょう。それからお茶会に変更です」
ふふふ、と笑って俺の手を握る。先導するように歩き出したジェイドに悟られないよう、赤くなった顔を背けた。
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怜(プロフ) - リザさん» ありがとうございます！！気をつけますね！ (2020年7月10日 15時) (
レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
リザ - 色々疲れて体調崩さないようにしてください(>_<) (2020年7月10日 12時) (レス) id: 5d727ab8ad (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - Rioさん» 良かったです！！私も書いててちょっと楽しくなってしまいました……リクエストありがとうございました！更新頑張ります！ (2020年7月10日 11時) (レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
Rio - ﾝﾝﾝ！とてつもなく良かったです！！マジで！リクエストに応えてくれて本当にありがとうございます！もう男主、尊い。ゲームに出てきてくれないかな(笑)これからも頑張ってください！ (2020年7月10日 7時) (レス) id: a03ea3f041 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - うまるんさん» こちらこそありがとうございました！気に入っていただけて良かったです！テスト勉強お疲れ様です。ご自愛くださいね。更新頑張ります！ (2020年7月10日 0時) (レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2020年6月28日 0時
