眠り姫よ、眠らないで【ツイステ】

21頁目のフロイド ページ34

眠り姫ちゃんにバイバイって手を振って、小エビちゃんに会いにいく。
なんか違和感。いっつも眠り姫ちゃんと一緒だった気がするし。放課後も一緒に話すのが普通だったのに。

モヤモヤする。眠り姫ちゃんと一緒にいたい。


「あ………小エビちゃーん！！」

「ふ、フロイド先輩！？どうしたんですか？」


いつもみたいに絞めてやろうって腕を伸ばして……。伸ばして？

……なんか、気分じゃない。腕を引っ込めて、後ろで組んだ。
目をぎゅって瞑ってた小エビちゃんは恐る恐る目を開く。ビクビクしてて本当にエビみたい。

ニッコリ笑って小エビちゃんを覗き込んだ。


「ねー、小エビちゃん」

「な、なんでしょう？」

「あのねー、聞きたいことがあるんだ」


聞きたいこと、とオウム返しする小エビちゃん。オレは頷いて、話し始めた。

眠り姫ちゃんがすげーキラキラして見えること。他のヤツと話してるところを見るとモヤモヤすること。一緒にいたいって思うこと。

指折り数えながら話してると、小エビちゃんがニマニマと笑った。ジェイドと同じ反応でちょっとイライラする。


「それはね、恋ですよ！」

「こい？」

「フロイド先輩はAさんが好きなんです！」


好き……。いや、まあ、好きだけどさ。恋なの？これが？

首を捻るオレに小エビちゃんは畳み掛けるように話した。


「Aさんがいつもよりうんと可愛く見えたりするんでしょう？他の人と話してるとヤキモチやいたりして！」

「ヤキモチ……」

「そうです、嫉妬してるんですよ！」


小エビちゃんはキャーキャーはしゃぐ。
恋……。恋なのかぁ。眠り姫ちゃんに恋……。

ブワッと顔が熱くなった。


「告白するんですか！？」

「告白……」


いや、でも。眠り姫ちゃんには好きだった人がいて。この間解決したばっかりなのに、今オレが告白するのもなんかズリィじゃん。

どうしよう。

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