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理解が早い獣人は本題に気づく。話が早くて大変助かります。
「オレたちは親切で教えてあげてるだけだよ。ねぇ、ジェイド」
「ええ、フロイド。僕たち、悩みを抱える可哀想な人を放っておけないタチでして」
フロイドと笑い合ってそう言う。
真っ赤な嘘です。計画に必要だから、こうして声をかけているだけで。普通なら、Aを傷つけた時点で噛み千切ってしまいます。本当に運の良い人間。すぐに絞め殺されることなく、こうして五体満足で生きているのですから。
「もし、この話に興味がおありなら、夜9時過ぎに『モストロ・ラウンジ』へおいでください。美味しいお茶を用意してお待ちしています」
「待ってるねぇ、小エビちゃん」
話は終わりましたし、はやくAのところへ戻りましょう。
そう思って踵を返すと、声をかけられる。歪んだ顔を笑顔で隠して振り向くと、黒い目がこちらを向いていた。
「Aさんは元気ですか?僕はAさんが心配で」
「はあ?」
フロイドの低い声。かく言う僕も、今にも殴りかかってしまいそう。
貴方が、それを言いますか。Aを躊躇なく叩いた貴方が!
僕たちなら、絶対に手をあげません。彼に殴られようと、蹴られようと、魔法を使われようと!何も抵抗しないのに!挑発に乗って、勢いで彼を叩いた貴方が心配?
笑わせてくれますよ。
激情のまま、叫んでしまいたい。ですが、そうするとAが飛んでくるでしょう。僕たちを心配して、どうしたんだって表情を曇らせて。
それだけは避けたい。彼の視界にこの人間を映したくない。
「ふふ、心配ですか。ふふふ、そうですか。ええ、ご心配なく。貴方と一緒にいたときより遙かに健康で、楽しそうですよ」
「そーいうこと。シャチちゃんはオレたちと一緒にいるのが好きだから」
「そうだ、一つ言い忘れてました。Aにその汚らしい目を向けないでください。実に不愉快です」
「次見たら、その目抉り取っちゃうかも」
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怜(プロフ) - ララーサさん» ありがとうございます〜!更新頑張りますね! (2021年1月6日 17時) (レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
ララーサ - ヤンデレ最高♪僕的にはもっと狂ってほしいですね♪ (2021年1月6日 0時) (レス) id: 60e0ce23dd (このIDを非表示/違反報告)
ララーサ - ズブズブ、オクタ色に染まっていくのを見るのちょー楽しい♪男主君の性格が悪くなるのも面白すぎ♪ (2021年1月6日 0時) (レス) id: 60e0ce23dd (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - パーソナリティーは殴りあわない!!さん» ありがとうございます!!更新頑張りますね! (2020年9月3日 19時) (レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
パーソナリティーは殴りあわない!! - えー!待って最高控えめにいってもどう足掻いても最高大好きです!応援してます!!! (2020年9月3日 7時) (レス) id: 0f8c4e7ebd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:怜 | 作成日時:2020年6月6日 15時