久しぶりのお茶会と無関心 ページ39
あのあと、学園長が小言を言いながら、丸く収まった。俺は全く悪くないけど。悪いのはフロイド。
「では、本日の議題はこれで終了です。みなさん、各種書類の提出をお忘れなく」
忘れても構わない、と笑うアズール。がめついな、と俺も笑った。
用も終わったし、鏡の間から出ようとすれば、学園長に呼び止められる。
「久々にお茶会でもどうです?美味しいお茶菓子が手に入ったんですよ」
「少しだけなら」
アズールに先に戻っておくように言って、学園長室へ行く。ふかふかのソファーに腰を下ろして、タバコに火をつけた。
すると、それを取られる。学園長はタバコを灰皿に押しつけて消すと、ニッコリと笑った。
「今日は私が全部準備をしましょう!私、優しいので」
「いや、タバコは吸わせてくれ」
「体に毒ですよ」
「知ってる」
そうでしたね、無意味でしたね。そう呟く学園長を横目に、タバコを取り出す。火をつけて、吸って。舌に苦み、喉に煙が通る。目を細めると、学園長はため息をつきながら、ティーカップを用意した。
出されたお茶菓子はフィナンシェ。タバコを消してそれを一口食べると、確かにいつものより美味しい。
「……先日、ローズハートくんがオーバーブロットしました」
「へえ」
「監督生くんたちが無茶をしましてねえ。なにか話を聞いてますか?」
「いや、全く」
「そうですか」
「いや、会話しましょうよ!!」
突然叫ぶ学園長。フィナンシェを頬張りながら、情緒不安定なんだな、と眺めた。
とはいえ、会話ね。
「興味ない話題を出されても」
「純粋無垢な目でそんなことを言わないでください!せめて監督生くんには興味を持ってくださいよ!ご自身の寮の生徒の話ですよ!?」
「うるさい」
2140人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ァ゛ - ''監督生''じゃなくて''魔法の使えない人間''なのがもうそれで…👏👏すごい好きです… (2022年1月4日 14時) (レス) @page25 id: 7c50d108a0 (このIDを非表示/違反報告)
酢 - こんなに面白い作品は初めてです…!ところどころ(?)不良っぽい部分とか好きです!これからも頑張ってください!!あ、どうしてB○のタグが付いているのかが気になって夜しか眠れません(( (2021年5月3日 20時) (レス) id: 4ea2abc19e (このIDを非表示/違反報告)
ぱぁ - 5ページが現金なやつになってますよ!神作ありがとうございます! (2020年9月16日 19時) (レス) id: 3f15dcefd5 (このIDを非表示/違反報告)
ハクグン(プロフ) - 監督生くんの無自覚なウザさが最高にいいスパイスになってると思ってます、頑張ってくだs…いえ、全力で応援するんで対価として無理しない程度の頑張りを! (2020年9月15日 10時) (レス) id: d2ad143a92 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - tearilさん» コメ返遅れてすみません!かなり読み込まれていらっしゃるようでお恥ずかしい……ありがとうございます!頑張りますねー! (2020年6月7日 16時) (レス) id: f9826c0595 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:怜 | 作成日時:2020年6月4日 15時