ねむれるてんしさま【ブルーロック】 (ページ16)

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14.フラグはへし折るためにあるページ16

side 透凛

1次セレクション2戦目。潔さん達のチームはチームYと戦うらしい。今日も今日とて大量のドリンクを運びタオル等を洗濯する傍ら、試合の行方を見守る。

チームZが声を掛け合っている様子が、モニター越しに見える。更衣室で話していた作戦の名前なんだっけ。えっと…

『次俺9作戦、だっけ…ネーミングセンス、あまりよろしくない…』

「お前のネーミングセンスも久遠渉といい勝負だぞ」

唐突に絵心さんに貶される。え、私のネーミングセンスそんな悪い？

『私のネーミングセンスは久遠さん程悪くないです』

そう言い返し、思い当たる節を考えるが思いつかない。どうせいつもの嫌味だろうと思っていたら、絵心さんはどうやら本気の様で。

「この前通学途中に見た黒猫に何て名前をつけた？」

『えと、あの子は…くろのすけ、だっけ。』

「それが全ての答えだ」

酷い！かわいいでしょくろのすけ！！！

少しむっとしながらモニタールームを出る。てか何で絵心さん私が通学途中に黒猫に会ったこと知ってるの、こわ。ストーカー予備軍じゃん。

ていうか試合が終わる前に、タオルの補充しておかないと。更衣室で鉢合わせとか、ごめんだもんね。

乾かしていたタオルを取り、手早く畳む。それにしたってこういう所ばかりマネージャーの手を使うのだから、絵心さんは私のことが嫌いなのかもしれない。

チームYの更衣室にタオルを置き、念の為スポドリ庫も確認しておく。流石にまだ前半戦中だから減ってはいなかった。

次に私はチームZの更衣室へと足を運んだ。タオルって数があると重くなるんだね、初めて知った。まさに塵も積もれば山となる。

…あ、なんかここまでで誤解されてそうだから言っておくけど、決して私は男の人の服やら汗の匂いやらが好きみたいなそういう趣味は持ってない。これは仕事だ、本来ならロボットにやって頂きたいくらいのthe.雑用。

私が好きなのはアンリさんの柔軟剤の匂いだから。頭を撫でた時に香る優しい匂いが大好きなの。汗の匂いは好きじゃないです。

そんな考え事をしていて、時間を見ていなかったから良くなかったのかもしれない。タオルを置いたら、１つ床に落ちてしまった。これは選手に渡せないから、洗濯しないと…そう思った瞬間、更衣室の扉が開く音がした。

＿＿＿＿＿試合が終わる前に、タオルの補充をしておかないと。更衣室で鉢合わせとか、ごめんだもんね。(フラグ)