destiny2 (ページ26)

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ym side

大ちゃんの顔を見た瞬間涙が溢れて。

何度も夢に見た大ちゃんの笑顔。

ほんとに……ほんとに良かった……。

俺は大ちゃんに抱きついた。

大ちゃんも嬉しそうに頭を撫でてくれて。

でも大ちゃんは不思議そうに俺の後ろを指さし「誰？」なんて聞いてくる。

伊野尾ちゃんじゃん、と言おうとして振り向いた時。

山「、!?」

伊野尾ちゃんの後ろに見知らぬ高身長の人が立っていた。

全員が頭にはてなを浮かべる。

誰も知らないこの人はいったい……。

？「すみません、申し遅れましたが私薮宏太と申します。」

伊「や…ぶ……？」

髙「分かんないんだけど……。」

薮「あぁ、メテオ…と申した方がよろしいでしょうか。」

え………？

メテオ？え、メテオって光さんの犬だよね…？

山「え…薮って……もし…かして………。」

薮「私は犬と人間のハーフで、僭越ながら獣人一族を取りまとめております。犬の姿で有岡さんと山田くんの様子を少しの間拝見しておりました。」

大「ぇ……じゃあ光さんが飼ってたメテオは…獣人だった……ってこと……？」

髙「まじ…で……？」

山「まｯ…まさか薮様だとは知らずっ……失礼致しましたｯ……。」

皆が驚いている中、俺は焦っていた。

薮様は獣人ならみんな知っている獣人一族のリーダーだ。

まさかこんな近くにいらっしゃったなんて……。

薮「少しお話させていただきたいのですが、。」

山「あｯ……はい…、！大ちゃん…ちょっとだけ…いい……？」

大「？？うん…いい…けど……。」

まだ状況が飲み込めていない3人を他所に、俺は薮様の為に自分の座っていた椅子を差し出した。