destiny2 (ページ19)

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hk side

裏口から物音がして、その次に鼻にかかった声が聞こえた。

そっと裏口の方を向くと、相変わらずほんわかした空気を纏った伊野尾ととても綺麗な顔立ちをした男の子が立っていた。

光「君が山田くん…？」

山「あっ…はい……山田涼介です……。」

俺が確認するように声を掛ければその子は少し緊張気味に挨拶をしてくれた。

こんな可愛い子が彼女なら、そりゃあ有岡くんも惚れちゃう訳だ。

光「困ったことがあるんだって？」

山「はい……えっと………。」

光「今は言いにくいか(笑)緊張が解れてからにしよ。何飲む？」

伊「俺水飲む!!」

光「伊野尾には聞いてねぇよ。」

伊「えぇ～。」

光「山田くんは？何がいい？」

山「えと……じゃあ…俺お酒弱いので…コーラ……で……。」

光「分かった。」

山田くんは座ってからもやっぱりまだ緊張していてどこかたどたどしい。

今無理に話を聞き出しても無駄だろうと思った俺は先にドリンクを出すことにした。

山「わっ!!え…可愛い……。」

光「あっ……メテオ…!!勝手にお客さんに飛びついたらダメでしょ？」

山「いいですよ。俺動物大好きなんです。」

光「あ、ほんと…？良かった(笑)」

そしてドリンクを準備しようとした時に山田くんに飛びついた白い塊。

うちのメテオは甘えん坊だからすぐお客さんに飛びついちゃってちょっと厄介。

でもお客さんはそんな所も可愛いと受け入れてくれて、いつのまにか店の看板犬になってしまった。

山田くんもメテオのおかげで少し心が和らいだみたいで良かった。

このまま行けば話してくれるかもしれない。