destiny2 (ページ18)

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伊「じゃあ、行こっか。」

山「うん。じゃあ先輩、大ちゃんのことお願いします。」

高「分かった。ちゃんと全部光さんに聞いてもらいなね。」

山「はい!!」

そうして俺たちは病室を後にした。

伊野尾ちゃんが運転する車に乗り込んで30分ほど走った頃、車は止まった。

伊「着いたよ。まだ開店前だから裏口からね。」

山「えっ………。そんな…開店前とか聞いてない…。」

伊「人がいない方が山田も話しやすいだろうからって光さんが。だって言ったら山田遠慮して来なかったでしょ？」

山「っ……………。」

まさか開店前とは知らなかった俺は驚いた。

でも伊野尾ちゃんが言うこと言うこと全部図星で何とも言えない。

伊「今日は遠慮しないで、ね…？」

山「でも………。」

伊「いいから。」

山「………分かった…。」

俺は結局伊野尾ちゃんの有無を言わせない圧力に負けた。

伊「光さ～ん。」

光「おぉ、いらっしゃい。君が山田くん…？」

山「あっ……はい…山田涼介です…。すみません…開店前に……。」

光「いいんだよ。俺はこのバーの店長やってる八乙女光って言います。よろしくね。良かったら座って？」

山「あ、はい、ありがとうございます。」

裏口から入らせてもらうと、そこには優しそうで顔も整っているかっこいい人がいた。

この人が…光さん………。

伊野尾ちゃんと高木先輩が言う通り、優しい性格が顔にも出ていて安心する。

俺は自然と心が落ち着いていた。