運命 ページ35
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亜嵐「ねえ、A」
『ん?』
亜嵐「俺、ルリと付き合うことにした」
涼太がいなくなって夏が過ぎ、文化祭も終わって
私たちは本格的に受験シーズンに突入した。
涼太がこの学校にいたのはほんの3ヶ月くらいだった。
先生は家の事情だ、って言うけど
きっとそうじゃない別の理由がある。
私はなんとか過ごしてるけど
気持ちはずっと上の空。
大好きだよ、なんて言われて
私のファーストキスを奪って居なくなるなんて
こんなの忘れたくても忘れられない。
ねえ、涼太はずっと好きでいて って言ったよね。
-
文化祭で亜嵐に告白する、って伝えてくれたルリ。
結局ルリには
何も言えなかったまま
私は亜嵐にきちんと気持ちを伝えた。
『私は涼太が好き。
なにがあっても振り向かないよ。』
-
『そっか、よかった』
亜嵐「俺、ルリの気持ちなんて全く気付かなかった」
『ばーか。あんなにわかりやすい子なかなかいないよ?』
亜嵐「そうかあ?」
『・・・ルリのこと、よろしくね』
亜嵐「おう」
涼太と私は出会うべくして生まれてきた、って
涼太は言ってたけど
きっとその逆で
私たちは出会ってはいけなかったんだと思う。
涼太が私といれば
彼のストレスは格段に減る。
ただそれは彼の生活の逃げ道になる。
彼が彼自身と向き合わなくなる。
きっとそうだよね、涼太。
だから私から離れたんでしょう?
またどこかで会いたい、なんて我儘は言わないから
せめて、好きでいさせて。
こんなに好きになったのが
馬鹿らしくて笑えちゃうけど。
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りさ - くるみ。さん» いえいえ(*^-^*)続編楽しみにしてます(*^-^*) (2021年6月30日 3時) (レス) id: e0ca1f003c (このIDを非表示/違反報告)
はづき - 続編楽しみにしてます!!! (2021年6月29日 20時) (レス) id: 57e8f07167 (このIDを非表示/違反報告)
はづき - 続編楽しみにしてます!!! (2021年6月29日 20時) (レス) id: 57e8f07167 (このIDを非表示/違反報告)
くるみ。(プロフ) - りささん» 大変お待たせしました! (2021年6月29日 13時) (レス) id: dcb2ebda86 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - もう書かないんですか? (2021年6月28日 2時) (レス) id: e0ca1f003c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くるみ。 | 作成日時:2021年1月4日 17時