まだこのまま ページ29
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隼side
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日曜日の夜中。
客足の減ったいつものカフェの外に俺とAさん。
『隼くん暇なの?』
「仕事が色々落ち着いただけです」
『これから年末だって言うのに』
「テレビにはたくさん呼ばれてますー」
『日曜日の夜中にカフェのイルミネーション飾り付けるなんて暇な人しかやらないよ』
「Aさん暇ですもんね」
うるさいなー、って頬をふくらませるAさん。
身長は低くて、腕が短かいからもちろん、高いところにコードが届かなくて ひょい、と俺が飾ると目を輝かせて すごい、なんていう。
純粋で真っ白。
だから汚したくなる。
染めたくなる。
俺一色になっちゃえばいいのに、って。
「Aさん、クリスマス何したい?」
『んー、隼くんとならなんでもいいかな』
「それって俺の事が好きだから?」
『もう、なんで全部そっちに捉えるかなぁ』
「違うの?」
脚立の上から見下ろせば 俺の弱い上目遣いのAさんと目が合う。
そして、
『・・・わかんない』
いつもと違う返事。
いつもなら さぁ? って誤魔化すのに。
それってもっと期待するよ、俺。
『・・・わぁ、見て!ふふっ、からだ中ピカピカだー!』
なーんて、Aさんは そんな俺の気持ちなんてお構い無し。
からだにライトのついたコードを巻き付けてくるくる回ってる。
『綺麗!』って子供みたいにはしゃいで。
「Aさん」
『んー?』
「好きです」
『ふふっ、ありがとう』
いつもと変わらないこの関係値。
いつか同じ気持ちになれますように。
『隼くんも巻く?』
「・・・やめときます」
『・・・お子ちゃま、って思ったでしょ』
「まぁ」
『もうっ!』
でも、まだこのままでもいいかも、なんてね。
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くるみ。(プロフ) - 彩華さん» わー!ありがとうございます! (2020年4月16日 9時) (レス) id: dcb2ebda86 (このIDを非表示/違反報告)
彩華(プロフ) - 早速読んじゃいました!アマリリス(^_^)こっちもとっても素敵なお話でした!続編楽しみです! (2020年4月16日 5時) (レス) id: 303c26c9ac (このIDを非表示/違反報告)
くるみ。(プロフ) - 愛さん» あらあら笑 (2018年12月26日 20時) (レス) id: dcb2ebda86 (このIDを非表示/違反報告)
愛(プロフ) - 北人くんともくっついて欲しくなりました(笑) (2018年12月26日 2時) (レス) id: d15d3a289f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くるみ。 | 作成日時:2018年9月12日 5時