�� ページ35
.
｢認めなさいよ！テイラーが好きなんでしょ!?私が気づいてないとでも思ってるの!?乗り換えたいから別れたいって本当のこと言えばいいじゃない！｣
強烈な平手が左頬に飛んでくるのを、目をつぶってフレッドは耐えた。
それでもアンジェリーナの怒りは収まらないようで、眉も目もつり上がっている。
｢いい!?これでテイラーと付き合い始めたら私許さない！分かりやすいようにあの子をいじめてあげるわ！4年生の女子みんなに、あることないこと言いふらしてやるから！｣
さらに右頬に飛んできた平手を甘んじて受けると、少しは気が済んだのかアンジェリーナは勢いよく踵を返して姿を消した。
｢うーわぁ、強烈｣
柱の影に隠れていたジョージが楽しそうに出てきて、見事に手跡がついたフレッドの顔を笑う。
｢男前が上がっただろ？｣
｢バカ言うな｣
結局、フレッドがアンジェリーナと別れるのに1ヶ月以上かかった。
その間、Aとは会話らしい会話は出来ていない。こちらから挨拶をすれば、かろうじて返してはくれるがボディーガードのごとくハーマイオニーが立ち塞がって、それ以上の会話を阻止しにくる攻防戦が続いている。
Aが徹底的にフレッドを避けていることも原因にあるが、自分のしたことを思えばフレッドは仕方がないことだとは思う。
｢まぁ、何かあるなら伝言くらいは預かるけど？｣
事の経緯を最近聞いたジョージは、完全に面白がっていた。
最初はAを不用意に傷つけたことに怒りもしたが、フレッドと違い、変わらずAと良好な関係を維持できているので外野として傍観することに決めこんでいる。
｢いや、でもまじでそろそろ何かしないと本当にAに忘れられるぞ？｣
｢分かってる｣
｢Aの興味は今や完全に秘密の部屋だ｣
｢そりゃ学校中がそうだろうよ｣
ハロウィンの夜、フィルチの猫のミセス・ノリスが石にされた日ー。
運悪くハリー達と第1発見者になってしまったAの青白い顔が頭をよぎった。
昔の大事なお友達を思い出して泣いているのかも知れないと、とっさに駆け寄りたくてもそれが出来なかったことを思い出せば、さすがのフレッドもいい加減この状況をどうにかしたいところだ。
｢寮に戻ろうぜ、冷えてきた｣
｢そうだな｣
寒さで鼻の頭を少し赤くしたジョージにフレッドも頷く。
気づけば、あと少しでクリスマスがやってくる。
20211004
The Kid LAROI & Justin Bieber
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 569人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハリーポッター」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しらたまコ(プロフ) - ひまわり。さん» ありがとうございます！とても嬉しいです＼(^^)／最後までちゃんと書き上げたいと思います！ (2021年10月3日 1時) (
レス) id: c3dd0cadc5 (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり。(プロフ) - すごく好きです！更新楽しみにしています(o^^o) (2021年10月1日 18時) (レス) @page24 id: 0e882bf437 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しらたまコ | 作成日時：2021年9月24日 13時
