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｢A、悪いんだけど時間がなくて｣
｢荷物用意できてる？｣
双子に聞かれてAは部屋の中に1泊2日の荷物を入れたバックパックを取りに戻る。それをジョージがトランクに入れて母親に別れを告げるとAは後部座席に乗り込んだ。
｢ゆっくりお茶でも飲んでいってほしいけど、残念ね｣
名残惜しそうな口ぶりだが、その顔が嬉しそうなのを見ると自分が荷物を取りに行ってる間に何か話したに違いない。母親が変なことを口走っていないかAは気になって仕方ないが、ここで聞けるはずもない。
｢今度はゆっくり遊びにきてちょうだいね。Aをよろしくね｣
ウィーズリー兄弟が元気よくした返事に、満足そうに微笑んでいる母親にAも手を振る。次の瞬間、エンジンのかかった車は前進することなく浮上した。
｢きゃあああ！｣
驚いて後部座席でAは叫び、母親は驚きと感動の眼差しでその光景を見ている。
Aの家の屋根より高く上がったところで、そのまま車は進み始めた。
｢なんで車が空飛ぶの？学校の外で魔法使っちゃダメなんじゃ･･･｣
｢これは親父のなんだ、俺たちが魔法かけてるわけじゃない｣
｢もしかしなくても･･･勝手に借りてきたでしょ？｣
隣に座っているジョージにそう聞くと、不自然なほどに車内が静かになった。
その空気で事態を把握して、Aの口から自然に溜め息がこぼれる。
｢やっぱり･･･。もう、事故だけは嫌だからね！安全運転してよ｣
｢あれ？お説教は？｣
｢もう乗ってるんだから仕方ないじゃない。それに空飛ぶ車なんてステキだわ｣
｢それ親父に言ってやれよ、気に入ってもらえるぜ｣
ハンドルを握りながら笑うフレッドの横顔を盗み見て、Aは窓の外に目をうつす。
｢楽しい？｣
身を乗り出すように窓の外を眺めるAの背中に、覆い被さるようにしてジョージが様子を伺う。
｢最高！｣
｢楽しんでくれてよかった！Aは絶対気に入ってくれると思ったから誘ったんだ｣
ハリーを迎えに行って、多少の問題は発生したものの無事に全員で隠れ穴についた時には空は朝を迎えようとしていた。
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しらたまコ(プロフ) - ひまわり。さん» ありがとうございます！とても嬉しいです＼(^^)／最後までちゃんと書き上げたいと思います！ (2021年10月3日 1時) (
レス) id: c3dd0cadc5 (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり。(プロフ) - すごく好きです！更新楽しみにしています(o^^o) (2021年10月1日 18時) (レス) @page24 id: 0e882bf437 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しらたまコ | 作成日時：2021年9月24日 13時
