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素直に聞き入れた双子が教室を出て行くと、Aはクロエに近づいて正面のイスに座った。
少しの沈黙があって、クロエが重く短い息を吐く。
横目に向けられた視線は鋭いが、逃げることを諦めたクロエのその様子にAは少し安堵した。
｢せっかくが
｢どうして逃げるの？｣
｢あなたが嫌いだからよ｣
｢･･･最初は違ったはずよ｣
｢違わない。最初から嫌いだったわ｣
クロエの言葉は冷たく、確かに本心なのだと思わざるをえない。
Aが話すのを躊躇っているとクロエが先に口を開いた。
｢その姿は何歳くらいなの｣
｢･･･ホグワーツに入学した頃ぐらいだわ｣
｢私もホグワーツがよかった。ずっと好きで、ずっと夢見てたわ。純血に生まれて、容姿だって恵まれた。でもそんなのホグワーツに入れなければ何の意味もなかった。だからこのチャンスにかけたのに･･･。選手に選ばれるように優等生でいたのに･･･どうしてこうなってるの｣
怒りで硬かったクロエの声は、最後の方には鼻声で掠れ始めた。
涙目で睨まれてもAは黙って聞いていたが、だんだんとクロエの目は虚ろになって口調も早くなる。
｢あなたのことなんて原作には何にも書かれてなかったわ。こんなのおかしいじゃない、せめてライバルはアンジェリーナだと思ってた。でも私のほうが可愛いし、アンジェリーナなんかには負けないつもりでいたのに･･･みんなあなたを美人で優等生だって誉める。フレッドともお似合いだって。私が努力していたことは？ねぇ、Aも私と一緒なんじゃないの？｣
｢･･･何を言ってるか分からないわ。それに最初に言ってた呪いってどういうこと？｣
｢私からフレッドを奪ったのはAよ、私のほうがずっと好きだったのに･･･｣
｢あの２人を傷つけるのは許さないわよ！｣
噛み合わない会話の中でAが大声を出すと、虚ろだったクロエの瞳が何度か瞬きをして焦点を戻した。
それから立ち上がるとAの静止の声も聞かずに扉へと真っ直ぐに歩き、振り返って不敵な微笑みを浮かべた顔で告げる。
｢私は絶対に諦めない。私の方が彼を愛してるから｣
１人残された教室でクロエの話をAが思い出そうとするよりも早く、フレッドとジョージが飛び込んで来た。
大広間に行かず、廊下で待っていた双子はAに何も無かったことを確認すると安心したように揃えて息を吐いた。
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トオ(プロフ) - 更新有難うございます…！次も楽しみです❕ (2022年9月28日 10時) (
レス) @page50 id: 140729f59d (このIDを非表示/違反報告)
しらたまコ(プロフ) - みらんさん» 更新してからお返事しようと決めていましたが、大分遅くなってしまいました。ダンスパーティーまでまだありますが引き続き頑張りたいと思います。コメントありがとうございます!! (2022年9月18日 22時) (レス) id: c3dd0cadc5 (このIDを非表示/違反報告)
しらたまコ(プロフ) - とうふさん» お返事がとても遅くなってしまいすみません。更新はするつもりでいます！どうかもう少しお待ち頂ければと思います…！応援のお言葉ありがとうございます!! (2022年8月21日 0時) (レス) id: c3dd0cadc5 (このIDを非表示/違反報告)
みらん - ダンスパーティーのところ楽しみにしてたので残念です。更新待ってます💪💪 (2022年8月13日 0時) (レス) @page41 id: e061b386f2 (このIDを非表示/違反報告)
とうふ(プロフ) - もう更新はないのでしょうか？？ 更新楽しみにしています…！！ (2022年7月21日 0時) (レス) @page41 id: 2c85f96aa8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しらたまコ | 作成日時：2022年2月12日 0時
