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二章 王子さまは傘をささない ページ22

「おはよう、夢野さん」

ぴくっ、と彼女の肩が揺れる。
そのあとすぐに振り向いて

「おはようございます、茅野さん」

と、挨拶を返してくれる。

ただそこに、笑顔はない。


「今日は風が強いね」

「そうですね...」


ザワザワと風で木の葉が揺れる。

どんよりとした空模様。


今日は雨でも降るのかな...




昼休み。

いつものように屋上に行くと彼女、夢野さんが先に来ていた。


ところどころに傷があって、目の下にはいつも隈ができているけれど、彼女は綺麗だ。


キィ、と音をたててドアが閉まる。


その音でやっと気がついたのかぱっ、と振り向く。


「あ、茅野さん来てたんですね...気がつかなかった...」


最後のほうは呟いた。


「今日は早かったね」

「少し、風に当たりたかったので...」


そう言って悲しそうに目を細める。


そういえば、彼女の顔には昨日なかったアザがある。


また、"家の人"に殴られたのかな。


「そっかぁ。たまにあるよねそういうこと」

「はい。ありますね」

「俺もあるからわかるよ〜」

「そうですか...」


「じゃあ、お昼、食べよっか」

「そうしましょうか」


二人で並んで座る。






俺はただ夢野さんを助けるだけ。


俺と似た目をした、夢野さんさんを救うため。


全てを諦めたような目をした彼女を、救いたいだけなんだ。

一話→←ぼくは雨に濡れない



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設定タグ:シリアス , 学園   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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秋葉まこ - 雨飴さん» はいっ!お互い頑張りましょう!! (2017年9月24日 10時) (レス) id: 5673d41816 (このIDを非表示/違反報告)
雨飴(プロフ) - 「夕霧」さん» コメありがとうございます! 描写は頑張っていたのでそう言っていただけると嬉しいです! 自分のペースで頑張りますのでよろしくお願いします! (2017年9月24日 10時) (レス) id: 91eb9af7ae (このIDを非表示/違反報告)
雨飴(プロフ) - 秋葉まこさん» 早速来てくださったのですか!? ありがとうございます! そう言ってもらえて良かったです。秋葉まこさんも頑張って下さいね! (2017年9月24日 10時) (レス) id: 91eb9af7ae (このIDを非表示/違反報告)
「夕霧」(プロフ) - とても面白かったです!!。読みやすいし、描写もしっかりしていて、あと設定からおもしろいですし。これからも更新頑張って下さい (2017年9月24日 9時) (レス) id: c5d4c961eb (このIDを非表示/違反報告)
秋葉まこ - 自分のペースで頑張ってください!応援してます!! (2017年9月23日 21時) (レス) id: 5682f31475 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雨飴 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2017年9月23日 19時

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