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お返し / 6 ページ6



Ishibashi side



都「げっ、どうしよ」



いきなり立ち止まったAの方を振り返ると、案の定都築と拓実がいた。
"どうしよ"ってなんだよ。



『2人とも……こんなとこで会うなんて奇遇だね笑』
都「ほんっと奇遇だよね!」
後「A、久しぶり〜!」



この話し方、完全に嘘だな。
どう考えても偶然じゃないでしょこれ。



石「お前ら、もしかしてついてきた?」
都「あ、バレた」
後「このままついてってもいい?」
『私はいーよ!楽しいし!』



Aがいいなら別にいいか。
合流することにした。



石「Aはどんなんが欲しいの?」
『うーん…そうだ!最近ね…』
都「あぁあダメダメ!ちゃんとこいつが考えてプレゼントするから!」
後「その方が面白い」
石「何言ってんの。欲しい物の方がいいじゃんね?」
『なんでも嬉しいよ笑』
石「じゃあ…Aもそうしてくれたもんね」



とは言っても、雑貨屋にはいろんなプレゼントグッズがある。
ハンカチ、傘、美容商品。
お菓子の詰め合わせもあるし、洒落たバッグだってある。


この中から選ぶの…やべぇな。
どうせならAの欲しい物にしたいし。



石「やべ……どうしたらいい?」
都「なんだよそれ笑 Aの好みとか俺らよりお前が一番知ってんだろ」
後「俺だったらこれにするって目星はついてる」
石「はっ?なんでだよ笑」



*



あれからかれこれ20分。
"3人でタピってくる"とか勝手なこと言ってた2人はファンの人に囲まれたらしく、Aはこちらに逃げてきた。
まぁ、そりゃそうなるわな。



石「はい、これ。さっきのお返し」
『開けていい?』
石「うん」



キラキラした目で包装紙を開けていくA。
その姿を見ていると、気に入ってくれなかったらどうしようと不安になった。
でも、大丈夫だよね。



『あっ、マグカップ!何これ可愛いじゃん』
石「喜んでんなら良かった」
『バシくんにしてはちゃんとしてる!笑』
石「なんだよ」
『彼氏っぽいなー…って!笑』



彼氏っぽい?
ていうことは彼氏にするつもりとかはないわけか。
いや、あった方が困るからいいんだけど。



『バシくんめっちゃ通知鳴ってる笑』
石「ん?いや、多分そっち」
『あ、ほんとだ。……うわヤバい。至急仕事任されちゃった』
石「え、」
『ごめん、帰るね。また明日!』
石「分かった。じゃあね」



大勢に囲まれてる2人のところへ行く気にもなれず、少しの間彼女の背中を見送った。





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せきはん(プロフ) - リモルさん» ありがとうございます。亀ですが頑張ります! (2020年4月1日 18時) (レス) id: 04a8f1658b (このIDを非表示/違反報告)
リモル - がんばってください! (2020年4月1日 1時) (レス) id: 55a6ac47ee (このIDを非表示/違反報告)
せきはん(プロフ) - 歩菜さん» わぁあありがとうございます!それでは"俺"に統一させていただきます。更新頑張ります! (2020年3月30日 15時) (レス) id: 04a8f1658b (このIDを非表示/違反報告)
歩菜(プロフ) - バシくんは僕とも俺とも言いますが、どちらかと言えば俺の方が多い気がします。つづさんやごたくんも一人称は俺です。面白い小説を書いて下さりありがとうございます。更新頑張ってください! (2020年3月30日 13時) (レス) id: c168c8bc51 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:せきはん | 作成日時:2020年3月27日 22時

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