天堂光輝の妹は京極竜に恋をした【PRINCE OF LEGEND】 (ページ5)

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やがて先生が来て授業が始まったが、尊人はちょいちょい私に話しかけてくる。

尊人｢A、この漢字なんて読むんだ？｣

高校生にもなって教科書の漢字が読めないなんて......やっぱりヤンキーだ。

ちょっと距離が近過ぎるのもツッコミたい。

しかし、彼は全く気にしている様子がない。

それとは対照的に......

竜｢............｣

背後からものすごい圧を感じる。

え、私、何かした？

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授業が終わると尊人は机を元に戻しながら、屈託のない笑顔でニカッと笑って言った。

尊人｢Aありがとな、助かったわ！｣

ヤンキーでも笑うんだ。
ちょっと不思議......なんて思いながら、私もニコッと微笑み返すと、視線の端で仏頂面をしている竜に気がついた。

『何......？』

竜｢あんた......兄貴に馴れ馴れし過ぎ｣

......え。

『私はただ、教科書見せてあげてただけで......』

竜｢くっつき過ぎなんだよ｣

『いや、それは尊人が......』

険悪な雰囲気になってしまった私と竜の間に、尊人が割って入る。

尊人｢おいおい......クラスメイトなんだから仲良くしろよ｣

竜｢だって、こいつが......｣

さっき名前聞いてきたくせに、もう"こいつ"呼ばわり！

尊人｢わかった、わかった。竜はほんと俺のこと好きだよなー｣

そう言いながら、まるで子犬にするように竜の髪をくしゃくしゃっとしながらなだめる。

竜｢......｣

竜は急に素直になり、まんざらでもなさそうに尊人に笑いかけている。

『(こりゃ、かなりのブラコンだわ)』

私は心の中でそう呟いた。

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