第18話 竜へのラブレター！？�� ページ33
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その日の英語の時間。
結城先生が優しい笑みを浮かべて、みんなの顔を見回した。
結城｢今日は、英作文とスピーチの授業にしよう。
昨日の夜何をしたか、各自英語で書いて発表してもらおう｣
生徒たちから一斉に『えーっ』とブーイングの声が上がる。
結城｢難しい単語は使わなくていいから、思ったように書いてごらん。では、始め！｣
何を書こうか考えながらチラッと隣を見ると、尊人はしかめっ面をしてノートを見つめている。
『(尊人にはちょっと難しいかな)』
心配しながら見守っていると、辞書を引きながら一生懸命何かを書き出した。
それから5分ほどでほとんどの生徒が書き上げたが、結城先生はぼーっと窓の外を見ている。
女子生徒｢......先生？｣
学級委員が呼びかけたが、何の反応もない。
女子生徒｢先生！｣
すると先生は、ハッとしたようにみんなの方を向いた。
結城｢ああ、すまない。窓に映った自分の顔があまりにも美しくて......つい見惚れていたんだ｣
前にも聞いたようなセリフ......。
そんなにも自分を愛せるって、ある意味羨ましい......。
結城｢みんな出来たかな？じゃあ何人に読んでもらおうか｣
クラスの雰囲気が一気に緊張に包まれる。
結城｢そうだな......、じゃあ京極尊人くん｣
えっ......。
竜｢兄貴、大丈夫かよ｣
私と竜が見守る中、尊人はノートを持って立ち上がった。
尊人｢イエスタディ アイ スタディッド イングリッシュ。ロング ロング タイム！｣
『(すごい！ちゃんと過去形が使えてる！)』
竜｢兄貴、完璧だぜ！｣
尊人｢まぁな、俺が本気出せばこんなもんだ｣
結城｢そうか、そんなに長い時間、英語の勉強をしたのか。感心だな！｣
先生にも褒められ、尊人は上機嫌でスピーチを続けた。
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作者名：akane__89 | 作成日時：2022年4月24日 11時
