天堂光輝の妹は京極竜に恋をした【PRINCE OF LEGEND】 (ページ11)

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と思っていたのも束の間。

竜｢その代わり条件がある。
兄貴がテストに受かるように協力してくれ｣

『え......』

なっちゃんの提案がまさかの先取りされた。

竜｢どうする？俺はどっちでもいいけど......｣

あーどうしよう。
面倒なことには関わりたくないけど、でもプリンは食べたい......。

この葛藤にどう勝ったらいい、なっちゃん。
(生憎彼女は今教室に居ない)

竜｢早く決めろよ｣

竜はどうしても尊人に勉強を教えてほしいらしい。
今のセリフが証拠だ。

『......わかったよ。引き受ける』

悩みに悩んだ末、ついにプリンの誘惑に負けて引き受けてしまった。

竜｢そっか、じゃあよろしく頼むな｣

竜はニヤッと笑って、私にプリンを差し出す。

それを受け取ると、私はワクワクしながら、プリンを口に運んだ。

『うーん、とろける〜！
めちゃくちゃ美味しい！』

竜｢へぇー、そんなに美味いんだ。確か昨日は3時間待ちって言ってたもんな｣

『そうそう、だから泣く泣く諦め......ん？』

竜｢あ......｣

......まさか・・・。

私はスプーンを持つ手を止めて、竜を見る。

『もしかして昨日、私が店の前で食べたそうにしてたの見てた？』

竜｢......バレたか｣

『それで私を買収しようと、遅刻までして......』

竜｢まぁ、そういうことだ。
けど約束は約束だからな｣

まんまとハメられた......。

私は2度目にしてガックリとうなだれ、やけ気味に伝説のプリンを口に運ぶのだった。

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