天堂光輝の妹は京極竜に恋をした【PRINCE OF LEGEND】 (ページ10)

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第5話ブランキーなヤンキー弟⑤ ページ10

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昼休みになり、尊人がお兄ちゃんたちと教室を出ていくと、入れ替わりに竜が登校してきた。

竜｢......｣

竜は手に持った箱をわざと私に見せつけるようにしながら、横を通り過ぎる。

ん......？待て。
それはもしや......？

思わず振り返り、竜の机の上に置かれた箱を見る。

そこには『プリンオブレジェンド』と書かれていた。

『これ、どうしたの......』

冷静な問いかけをする。

竜｢んー？あぁ、これか？
さっきたまたま店の前通ったら、美味そうだったから買ってきた｣

私も美味しそうだと思った！
思ったけどさ......！！

『すごい行列じゃなかった？』

竜｢あー、......んまぁちょっとは並んだけど、そんなには？｣

『......そう、なんだ......』

肩がガクンと落ちるというのはこういうことか。

もし昨日じゃなくて今日行っていたら、このプリンを食べれたのかと思うと、自分でも悲しくなってくる。

そんな私の目の前で、竜は箱を開けると、おもむろにプリンを取り出した。

『うわー、美味しそう』

私はうっとりと、黄金色のプリンを見つめる。

すると竜が意外なことを言う。

竜｢これ、Aにやろうか｣

・・・。

『えっ！？』

驚きのあまり席を立つ。

『で、でも！......1個しかないんでしょ？』

竜｢ああ。けど俺、そこまでプリン好きってわけじゃないし......｣

『......いいの？』

神様降臨。
こんな命運私にもあるんだ。

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