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1時間後──。
買い物を終えた私たちは、駅へ向かっていた。
尊人｢いいプレゼントが見つかってよかったな｣
竜｢ああ、俺らだけだったら、また決まんないとこだった｣
あの後、私が提案したエプロンと鍋つかみを買いに行き、みんなで選んで可愛くラッピングしてもらったのだ。
仁｢母ちゃん、喜んでくれるかな｣
竜｢ああ、きっとビックリするぞ｣
いちご｢たんジョー日にケーキも作ってあげようよ！｣
尊人｢ケーキなんか家で作るのは無理だろ｣
『そうでもないよ？スポンジケーキを買って来て、デコレーションだけしてもいいし......』
竜｢そっか。じゃあみんなでケーキも作っちまうか｣
仁といちご｢さんせ〜！｣
またいちごちゃんと手を繋いで歩道を歩いていると、いちごちゃんがケーキ屋さんの前で足を止めた。
いちご｢あっ、あのケーキかわいいー！あんなのつくろうよ！｣
尊人｢どれだ？あのウサギの形のか？｣
いちご｢ちがうよ、あそこにあるいちごがたくさんのってるやつ｣
竜｢ああ、あれか？苺をたくさん買ってこないとダメだな｣
『美味しそうだねー』
尊人｢おっ、あっちのチョコのもいいんじゃねーか？｣
いちご｢どれ〜？｣
みんなと一緒にショーウィンドーを覗き込んでいた私は、ふと仁くんがいないことに気づいた。
『(あれっ、仁くんどこだろ......？)』
辺りを見回すと、仁くんが横断歩道のところに立っていた。
私たちが先に行ってしまったと思ったのか、焦った様子で道を渡ろうとしている。
『仁くん！』
しかしその声は届かず、仁くんは車が途切れたのを見て、道路に飛び出した。
その時──
向こうから車が猛スピードで走ってくるのが見えた。
『(危ない！！)』
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作者名：akane__89 | 作成日時：2022年4月24日 11時
