犬、夕食会です。 ページ37
「変……？」
「そんなことない、凄く綺麗だよ」
先日Aが居なくなったと思ったら、何故かクラレ先生と現れた。青いドレスを手に持って。
クラレ先生が夕食会のことを聞いてプレゼントしたらしいけど、Aそんなにクラレ先生と仲良かったっけ？
俺が知らなかっただけでクラレ先生とは仲良くしていたのだろうか。
女にだらしないどこかの屑を連想させる青いドレスだけど、Aはよく似合っている。
毛先が跳ねないようブラシを掛けてやると気持ちよさそうに目を細める。
最近はあんまり感じなかったけど、こういうふとした時に犬っぽさが出るんだよな。
「座る場所は俺とゾムの間だからね。A、さっき約束したこと覚えてる？」
「うん。飛びかかったりしない、綺麗に食べる」
「上出来」
Aの頭を撫で会食場へ向かう。
既にメンバーは揃っており、意外にも俺達が最後だった。
「あれ、みんな随分早いじゃん」
「ほんと珍しいよね〜このメンツが時間より早く集まるなんて……ほら、二人も早く座るめう〜」
誰一人Aを見て騒がないあたり今日の夕食会の出席は事前に知らされていた感じか。
やだなぁ、こういう時ってグルッペンが余計なこと言ってることが多いんだよなぁ。
なんとなく気まずい空気の中席に着けば、予定よりも早く始まった夕食会。
今夜のディナーは大先生の故郷、花の都の形式に則ったものだったはずだ。前菜から続いて七品までだから、いつも通りやればなんの問題もないはず。
やっぱりというか我らが総統は姑顔負けのいびり紛いなことを始めやがる。
「今夜は珍しい客人がいるが、特に気にせず食べて良いんだよな、ひとらん」
グルッペンの青い目と視線が交わる。
何が特に気にせずだ、お前が気にしてんだろうが。
「勿論だよ。いつも通りの夕食会で構わない。まぁ何があったか知らないけど、時間より前に揃ってたり、騒がしくない辺り……いつもと違うようだけど」
「仕方なしに欠席している兄さんの席に客人が座るのも、いつもと違うがな」
「どこの席が誰の、なんて決まってたとは知らなかったなぁ」
嫌味程度で揺らぐ根性してねぇよと睨みつければ、先に逸らしたのはグルッペンだった。
俺の勝ち……と言いたいが腹立つくらい涼しい顔をしやがる。
「ふっ……諸君、食事を始めよう」
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夏目(プロフ) - その意見に僕も賛成ですね！納得出来ます。 (2018年10月14日 18時) (
レス) id: 6f15b8d456 (このIDを非表示/違反報告)
salty*(プロフ) - その意見好きです。同じ思考の方がいて安心しました。 (2018年10月14日 13時) (レス) id: a689761f76 (このIDを非表示/違反報告)
水無月みなと(プロフ) - 作者様がどこまであの件を知っているのか定かではないのですが、あの件についてはタイミングが悪かったとしか言いようがないかと思います。長文失礼致しました。 (2018年10月14日 12時) (レス) id: 14b86691aa (このIDを非表示/違反報告)
水無月みなと(プロフ) - コメント失礼します。某生放送の件ですが、knさんがなにを見たのかははっきりしておりません。もちろん、作者様がおっしゃっているDV系のを見たという可能性はないとは言い切れませんが、少なくとも本人の口からはなにを見たとは言っておりませんでした。 (2018年10月14日 12時) (レス) id: 14b86691aa (このIDを非表示/違反報告)
レディ・トリカワ(プロフ) - ねねさん» 初めまして、誤解があったようですみません。BLのことを特殊性癖と書いた訳では無いのです、DV系の話だったと聞いたので特殊性癖だなぁと思い今回そう表記しました。不快に思われたようですみません。私自身はBLはむしろ好きで書いています。 (2018年10月14日 11時) (レス) id: ef467aa87d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レディ・トリカワ | 作成日時：2018年9月20日 11時
