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待ち合わせの城門前で待ってると何故か現れたグルッペン。
なんでや。
「何しとんグルさん」
「おおコネシマか、贔屓にしてるケーキ屋から新作ケーキの発表があってなこれは行かねばと思ってな」
なんで堂々と脱走宣言しとんねん。
これは粛清ですわー。
「あ、もしもしトンちー？」
「おいバカやめろ!!!!」
「冗談ですやん」
シャレにならんと言わんばかりのジト目に睨まれる。
「そういうお前は任務か」
「国境付近で妙な動きがあるから見て来いって言ったのグルッペン兄さんやろ」
「せやったな」
そういや、グルッペンはAのことどんな風に思っとるんやろ。
「グルさん、Aのことやけど」
「あ？ ひとらんとこのチビがなんかやらかしたんか」
「ちゃうよ、グルッペンはAのことどう思ってるん、これからどうするつもりなん」
「どうするも何も、最初に言った通りコミュニケーションが取れなければ捨てさせるし、取れれば向かい入れるさ」
一度言葉を切ると、一度俺と向き直る。
悲しいことにその顔は今俺が一番見たくない顔だった。
「ただこれはまだひとらんには言ってないが、俺はあの小さいのも軍人として迎え入れる気だ。元々生物兵器として開発されていたからな、育てればゾムと同等、とはいかなくとも一兵士分の戦力にはなるだろうよ」
新しい兵器を見つけた時と同じ、戦争が始まる時とおなじ、邪悪な笑みを浮かべている。
「グルッペン……それは」
「非道だと思うか？ コネシマ、我々はなんだ、軍人だ。くそったれな同情屋の慈善家じゃあない。うちに置くなら、ヒトとして置くならどんな形でも戦場に出てもらわねば困る」
トン氏に告げ口するなよ、と手を振り街へ歩くグルッペンの背を見つめる。
予感はしていた。わざわざグルッペンがあんな小さな子供をここに置くことを許した時点で、そういうことだろうという予感はあったが……実際突きつけられると、自分の事のようにしんどい。
あの戦場で生き残った今と、死んでいたであろう過去。あの小さな子供にはどちらか幸せなのか、俺には到底わからない。
それでも、ここで出会ったのも何かの縁やないか。
「俺は、俺に出来ることやればええんやろ」
俺の決意に賛同の声はない。
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夏目(プロフ) - その意見に僕も賛成ですね！納得出来ます。 (2018年10月14日 18時) (
レス) id: 6f15b8d456 (このIDを非表示/違反報告)
salty*(プロフ) - その意見好きです。同じ思考の方がいて安心しました。 (2018年10月14日 13時) (レス) id: a689761f76 (このIDを非表示/違反報告)
水無月みなと(プロフ) - 作者様がどこまであの件を知っているのか定かではないのですが、あの件についてはタイミングが悪かったとしか言いようがないかと思います。長文失礼致しました。 (2018年10月14日 12時) (レス) id: 14b86691aa (このIDを非表示/違反報告)
水無月みなと(プロフ) - コメント失礼します。某生放送の件ですが、knさんがなにを見たのかははっきりしておりません。もちろん、作者様がおっしゃっているDV系のを見たという可能性はないとは言い切れませんが、少なくとも本人の口からはなにを見たとは言っておりませんでした。 (2018年10月14日 12時) (レス) id: 14b86691aa (このIDを非表示/違反報告)
レディ・トリカワ(プロフ) - ねねさん» 初めまして、誤解があったようですみません。BLのことを特殊性癖と書いた訳では無いのです、DV系の話だったと聞いたので特殊性癖だなぁと思い今回そう表記しました。不快に思われたようですみません。私自身はBLはむしろ好きで書いています。 (2018年10月14日 11時) (レス) id: ef467aa87d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レディ・トリカワ | 作成日時：2018年9月20日 11時
