最強除霊方法26 ページ30
暖かな空気に包まれる。
それと同時にチエコの身体に見覚えのある紋章が浮かび上がる。
智恵子「グッ…ア゙ァァァアァァァ゙!!!」
三日月「政府の…紋章」
『…っ…最期までやってくれるじゃん…』
紋章から鎖が飛び出す
それはチエコの身体を縛り上げた。
薬研「これじゃ、暫く動けねぇな…。撤退するなら今の内だぞ」
『でも…九条さんが……』
血だまりの方を見る。自分自身で確かめた筈なのに、生きていて欲しいと願ってしまう。
「俺の事は良いから、早く逃げて」ふと、声が聞こえたような気がした。そんな筈は無いのに。
平野「主、辛い気持ちはわかりますが、ここは撤退しましょう。九条さんが最期にしてくれた事を無駄には出来ません!」
『うん…そうだね。行こう!』
涙を拭って歩き出した。
酷い顔をしているだろう。でも…(人1)達全員がこんな泣き腫らした顔をしているから。
全員と合流し終えたあとに、鯰尾がふと零した
「あれ?九条さんは?」の一言。その言葉に、(人1)達は固まった。
けれど、いつまでもこのままでは居られない。
彼が託してくれたものを背負って前に進まなきゃいけないんだ。
『九条さんは、亡くなったよ…。(人1)を庇って代わりに刺されたの。』
そう言うと、その場に居た全員が息を呑んだ。
鶯丸「そうか…。命は、大事にしろと…行った筈なんだがな…」
薬研「守れなかったなんて…不甲斐ねえ…。」
もう泣かないと決めたのに。悲しむ皆の顔を見て涙が溢れる。
そのまま、暫く皆と泣き続けていた。
『…よし。行こうか。まだ、やる事が残ってるから』
風呂場で拾った鍵を使う為に図書室に向かう。
何か、大事なものが残っていると良いんだけど。
図書室は他の部屋と比べてだいぶ綺麗だった。
御手杵「これ、日記…じゃないか?」
御手杵が読み上げてくれたものは、チエコの日記だった。
『私は伊織様に恋をしてしまったようなのです。でも…伊織様には美夜子様という奥様がいらっしゃるし……。優しくしないで…』
最初の内容は恋心を覚えた純粋な少女そのものだったのだが…
『ああ、愛しい。伊織様が愛しい。そうだ、私の邪魔をする人は全員殺しちゃえば良いんだ』
最後のページに綴られていたのは愛に狂った少女。
??「…シッテ?ドウシッテ?」
背後から一番聞きたくなかった声が聞こえた。
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もちごめ(プロフ) - ショートケーキの赤いヤツさん» わかりますわかります(笑)こちらの方でもコメントいただきありがとうございます〜!!とっても助かります!こんなご時世ですが拙作で少しでも元気になっていただければ幸いです(笑) (2021年8月26日 11時) (レス) id: a857f63619 (このIDを非表示/違反報告)
ショートケーキの赤いヤツ - いち兄、乱と薬研による修羅場劇。この後酒に酔った粟田口の誰かが役に入ってそうww。とても面白かったです!腹がよじれて元気になれます← (2021年8月26日 7時) (レス) id: 4120331ea8 (このIDを非表示/違反報告)
鶴宮。(プロフ) - 淡雪(あわゆき)さん» 絵が上手いだなんて言ってもらえて嬉しいです!生憎、私の学校では中高と美術部が無かったので美術部に所属せずに人生を終えそうですが、趣味で絵は描き続けて来たのでね(笑) (2019年3月29日 21時) (レス) id: 879806e61a (このIDを非表示/違反報告)
淡雪(あわゆき) - え、待って。美術部の俺より絵が上手い、だと……? (2019年3月29日 19時) (レス) id: 9d98627d78 (このIDを非表示/違反報告)
マカロンクリーム(プロフ) - はじめまして 作品楽しく拝見しています ファブリーズは除霊効果があります これは嘘ではなく事実です 塩よりは弱いみたいですが… この様なことを言ってすみません これからも応援しております (2019年2月26日 2時) (レス) id: 2221952ab2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鶴宮。 | 作成日時:2018年9月15日 19時