54＿過去編 ページ9
貴方side
「そもそも、何で私が公安で働いているって分かったんすか？
……まさか先輩、公安の情報を…」
「いくらゼロが警察庁の人間だろうと仕事以外で仲間の個人情報喋るわけないだろう！ゼロは外でお前を見かけたんだよ。」
『えっ、うそ』
「お前4月初旬の日本橋の上で、風見が外で接触している時に話しかけた事があっただろう。」
『有りましたね、別の捜査や接触等をしている時は他人のフリしろってめっちゃ怒られました。』
「そんなの当たり前だろ…」
『あの時はまだ新人だったから分からなかったんすよ。』
「その風見と接触していた相手が、俺だ。」
『……マジで』
「まじで」
風見さんはまんまだったけど、接触していた相手の人間は、声しか聞いていない。
上手く気配も消せていたし顔も外から見えないよう気を使っていた。
成る程、あれがゼロだったのか。
「しかしお前のフルネーム、花摘Aって言うんだな。名前どころか名字まで女みたいじゃないか！」
『……私、女だけど』
「っえ、」
「ヒーッ！やめてくれぇ！腹筋が！俺の腹筋がおかしくなる！！」
死んだ顔をする私達を見て、腹を抱えて笑う先輩。
その光景は、まさに地獄絵図だった。
＊＊＊
降谷side
彼が彼女だった事に心底驚いたが、それよりも気になった事があった。
あの頬に刻まれた痛々しい傷痕だ。
僕が彼女と出会った時には無かった傷…
本人に聞くのも配慮に欠けると思い、帰りの道中にヒロから聞くことにした。
「なぁ、ヒロ。Aの顔の傷のこと、何か知っているか。」
「あー確か、趣味の狩りをしていた時に付いた傷らしいぞ。」
「Aの趣味が狩り？それ本当か？」
「だから部屋に猟銃なんて置いてあるんだよ。…それがどうかしたか？」
「Aの家は代々猟師らしいんだが、それを聞いた時にアイツが言っていたんだ。」
＿＿あんな野蛮な事、死んでもやりたくない。
子供の頃とはいえ、そこまで嫌っていた事を趣味にまでするのだろうか
「…まぁ、アイツだしな。」
「……確かに」
Aは適当な事を言い、のらりくらりと生きている節がある。
嫌だと言いながらも、やってみたら案外面白かったと笑う光景が安易に想像できる。
それが俺らの知る、Aだった。
だが、あの時もっと僕がAに歩み寄っていれば
あんな傷付くことも無かっただろう。
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ユナ(プロフ) - 更新楽しみにしています (8月24日 8時) (
レス) @page30 id: 0e552ce067 (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - 更新楽しみにしてます、無理せず頑張ってくださいっ！！ (2022年8月26日 23時) (レス) @page30 id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
やっち(プロフ) - 続き読みたいです (2022年8月4日 20時) (レス) @page30 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
餅と米(プロフ) - 更新が待ち遠しいっ！ (2022年5月31日 0時) (レス) @page30 id: 87d6d54ea2 (このIDを非表示/違反報告)
仮面タロウ(プロフ) - 作者の仮面タロウです。たくさんのコメントありがとうございます！長い間返信しきれずすみません。作品更新につきましては、滞っていた作品から順番に更新していく予定です。大変長らくお待たせして申し訳ありませんが今暫くお待ちください。 (2022年5月9日 21時) (レス) id: 2292ab7783 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：仮面タロウ
| 作成日時：2019年12月12日 15時
