53_過去編 ページ8
No side
地べたに座り込むAは、
呆然と立ち尽くす金髪の少年をキッと睨むようにして見上げた。
『ッチ!お前の所為で殴られ損じゃないか!!』
「……今、言ってたの本当なのか?」
『嘘言うわけないだろ!…実際それでお金取れたし』
「…そうか。正当防衛だけじゃなく、他にも色々な身の守り方があるんだな。」
そう言い関心したように腕を組み、何か考えを巡らせているようだった。
『怒らないんだね。』
「…僕が?」
『そう言うヤツって、毎回せっかく助けてやったのにとか言って怒るからさ。』
「今のは相手の事情も知らずに飛び込んだ僕が悪いんだ。…けど、さっきのお前の言い方はどうかと思うぞ。それじゃあ、勘違いされる。」
『……悪かったよ。』
「そんなのお互い様だ。僕の名前は、れ…ゼロだ!よろしく」
ニッと歯を出すようにして笑い、尻もちをついているAの前に手を差し出された。
『……え、よろしくするつもり無いんだけど。』
「はぁ!?ここは普通手を取る流れだろ!?せめて名前教えろよ!!」
『やだ。』
「はぁ!?」
ーーー
ーー
ー
貴方side
『もしかして…ゼロ、の兄弟?』
「「……は?」」
2人揃って何言ってんだコイツ、と言いたげな顔をしている。
『金髪で褐色肌、ゼロってあだ名の女の子なら面識あるけど…』
「…………」
「……っぐふ!!」
少しの沈黙の後、諸伏先輩が盛大に吹き出しゲラゲラ腹を抱え笑い出した。
隣にいた金髪のイケメンなお兄さんの顔には、影がかかりその表情はうかがえないが、手は強く握られプルプルと震えている。
っあ、コレ怒ってる
しかも私が怒らせたやつだ。
「……僕がゼロだ。」
『っえ、待って、うそ、お兄さんがあのお転婆少女!?』
「ーーッ!お転婆少女!!」
「少し黙ってろ!ヒロ!!」
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ユナ(プロフ) - 更新楽しみにしています (8月24日 8時) (レス) @page30 id: 0e552ce067 (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - 更新楽しみにしてます、無理せず頑張ってくださいっ!! (2022年8月26日 23時) (レス) @page30 id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
やっち(プロフ) - 続き読みたいです (2022年8月4日 20時) (レス) @page30 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
餅と米(プロフ) - 更新が待ち遠しいっ! (2022年5月31日 0時) (レス) @page30 id: 87d6d54ea2 (このIDを非表示/違反報告)
仮面タロウ(プロフ) - 作者の仮面タロウです。たくさんのコメントありがとうございます!長い間返信しきれずすみません。作品更新につきましては、滞っていた作品から順番に更新していく予定です。大変長らくお待たせして申し訳ありませんが今暫くお待ちください。 (2022年5月9日 21時) (レス) id: 2292ab7783 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:仮面タロウ | 作成日時:2019年12月12日 15時