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51_過去編 ページ6

貴方side



公安の激務を終え、私は自宅の鍵を開けた。
明日は久しぶりの休みだぁ







『はぁ…疲れた…』


「おかえり〜!」


『ただい……は、』








ひとり暮らしのハズなのに部屋の奥から聞こえてきた声に、疲れていたこともありつい条件反射で返してしまった。

リビングの扉を勢いよく開けると、私の部屋でくつろいでいる男の姿








『なんでいるんすか、諸伏先輩。』


「来ちゃった♡」


『私、部屋に押しかける系の彼女なんて居た記憶ないんですけど』


「まぁ、そう言うなよ。な?」





そう茶目っ気たっぷりな笑顔でウィンクするこの不法侵入野郎は、
公安部で私の教育係だった諸伏景光先輩



前世で双子だったんじゃないかと思うほど意気投合して、その場の勢いでこの先輩を家に招いて以来、
やれ警視庁から近い、やれ居心地が良いと、何かしら理由を付けては私の家に入り浸るようになった。



前に一度、彼の入室拒否したことがあったが、新人研修中にやらかした事を上にバラされたくなければ入れろと脅され、現在に至る。

それ恐喝って言うんですよ。と言えば無言でニッコリ笑顔で返された。



公私を混ぜるな危険





『てか、潜入捜査官がこんな所に来て…も、

__ッ誰だ!?』





ベランダで微かに感じた気配に、ぶわりと全身の毛が逆立つような感覚に包まれた。







「ホー、僕の気配に気付くとは、若いのに彼の連絡役を任せられるだけあ……」


『テメェ何者だ。すぐに答えなきゃお前の股間は消炭と化す。』








ガチャン

キッチンに隠していたマイ猟銃を構え、ベランダから入って来た男の股間に狙いを定める。








『安心しろ、命までは取らない。私の罪にならない程度に、殺す。』


「待て、早まるな。僕の話しを聞け」


「だから言っただろ?そんな試すような事したらコイツが怒るって」


『……説明カモン。』








聞けば、ベランダで聞き耳を立てていた不審な金髪の男は、同じ組織で潜入捜査をしている男らしい。

以前から諸伏先輩の報告にもあったが、他機関のスパイの情報は非常にデリケートなので、連絡役の私でさえ所属や詳しい容姿などは知らなかった。








『いいの?私にそれ話して…』


「Aは他に言いふらさないだろ?それにお前ら、知り合いだろう?」


『っえ、』


「……忘れたのか、僕を」








金髪に、褐色肌…









『もしかして……ゼロ?』

52_過去編 ゼロとの出会い→←50_緋色シリーズ 終章



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ユナ(プロフ) - 更新楽しみにしています (8月24日 8時) (レス) @page30 id: 0e552ce067 (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - 更新楽しみにしてます、無理せず頑張ってくださいっ!! (2022年8月26日 23時) (レス) @page30 id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
やっち(プロフ) - 続き読みたいです (2022年8月4日 20時) (レス) @page30 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
餅と米(プロフ) - 更新が待ち遠しいっ! (2022年5月31日 0時) (レス) @page30 id: 87d6d54ea2 (このIDを非表示/違反報告)
仮面タロウ(プロフ) - 作者の仮面タロウです。たくさんのコメントありがとうございます!長い間返信しきれずすみません。作品更新につきましては、滞っていた作品から順番に更新していく予定です。大変長らくお待たせして申し訳ありませんが今暫くお待ちください。 (2022年5月9日 21時) (レス) id: 2292ab7783 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:仮面タロウ | 作成日時:2019年12月12日 15時

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