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49_緋色シリーズ 交渉 ページ4

No side







「彼の事は、今でも悪かったと思っている。」








そう言い捨て、赤井が携帯を風見に投げ渡した瞬間、FBIが乗っていた車が大きく揺れた。








「きゃ、」


「な、なんだ!?」








突然の衝撃に、車に乗っていたジョディーとキャメルは、何事かと身構える。

赤井が携帯を放り投げたその一瞬の隙を狙って、崖の上に身を潜めていたAが車へ飛び乗ったのだ。








『やぁ、アンタに会うのは久しぶりだね。“赤井秀一”』


「相変わらず隙を突くのが上手いな。」


『それが専売特許だし。』









素早く胸元の銃を引き抜いた赤井だったが、ほんの僅かにAの方が早かった。

銃を握る左腕ごと足で押さえ付け、喉にはサバイバルナイフが突き付けられている。

接近戦では、拳銃より刃物の方が有利

赤井の首にナイフが喰い込み、そこからは血が滴っていた。








「よくやった熊狩!よし、今すぐ降谷さんに確保したと連絡しろ!!」


「ちょっと!アナタ達は何者なの!?」


「我々は、日本の公安警察だ。これ以上FBIの違法行為を黙認することは出来ない。」


「なっ、公安…!!」


「更に、そこにいる赤井秀一には、不法滞在者、銃刀法違反、発砲、身分詐称に、公文書の偽造の容疑がかかっている。」


「どう言うこと!?まさか、Aは日本警察と繋がってたってわけ!?」


「……あの話は、本当だったのか。」


『その通り、警視庁公安部の花摘A。私は正真正銘日本のお巡りさんでーす。』









警察手帳を見せれば、ジョディーは顔を真っ青にして、キャメルは口をパクパクさせている。









「日本警察は随分と物騒な獣を飼っているようだな。…飼い慣らしてはいないようだが」


『なんのことっすか?』


「今の攻撃、本気で俺の首を飛ばそうとしていただろう。」


『それくらいの攻撃を防げないようじゃ、交渉するのに値しませんからね。…それに、私をそうさせたのは、他でもない貴方だよ。』









そう言うAの目には、ハッキリとした殺意が瞳に宿っている。









『…で、どうします?このままだと最悪、日米間の外交問題にまで発展しそうだけど』


「っふ、俺の負けだA。君との取引に応じよう。」


『交渉成立だ。』

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ユナ(プロフ) - 更新楽しみにしています (8月24日 8時) (レス) @page30 id: 0e552ce067 (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - 更新楽しみにしてます、無理せず頑張ってくださいっ!! (2022年8月26日 23時) (レス) @page30 id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
やっち(プロフ) - 続き読みたいです (2022年8月4日 20時) (レス) @page30 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
餅と米(プロフ) - 更新が待ち遠しいっ! (2022年5月31日 0時) (レス) @page30 id: 87d6d54ea2 (このIDを非表示/違反報告)
仮面タロウ(プロフ) - 作者の仮面タロウです。たくさんのコメントありがとうございます!長い間返信しきれずすみません。作品更新につきましては、滞っていた作品から順番に更新していく予定です。大変長らくお待たせして申し訳ありませんが今暫くお待ちください。 (2022年5月9日 21時) (レス) id: 2292ab7783 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:仮面タロウ | 作成日時:2019年12月12日 15時

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