絶対にクビにしてやる２【名探偵コナン】【降谷零】

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貴方side



赤井さんとの生活は
存外、悪くはなかった。


基本生活が早寝早起きなのだが、私の夕朝食に合わせてテーブルを共にしてくれるし、

意外と悪ふざけにも乗ってくれる。









『ねぇ、ダーリン。棚の上にある予備の茶葉缶とってくれない？届かないの。』


「君は背が控えめだからな。お目当てのものはこれかいハニー？」


『ふふ、ありがとう。』


「礼には及ばん。むしろ俺の方が配慮が欠けていた。」


『赤井さんってスパダリっすね。』


「スパダリという言葉の意味は分からんが、悪い意味ではないようだな。」


『女性が理想とする男性像って意味っすよ。ほらよく言うでしょ、男の三高“高収入・高学歴・高身長”って。…あんな感じです。』


「っふ、光栄だな。」









意味を聞いてはにかむ彼は、まぁ…

一体何人もの女性がこの顔に落とされたのだろう。



計画的か、はたまた無自覚か。

おそらく割合的に後者が勝っているのだろう。


恐ろしい男だ、赤井秀一









「それと、俺の事は呼び捨てでいいし敬語もいらん。…君に敬語を使われると、逆に不気味だ。」


『最後の言葉は聞かなかったことにしておくよ。…じゃあ遠慮なく、シュウ。』









たまにくるFBI捜査官に習って、シュウと呼ばせてもらう事にした。


私が呼び捨てにしたら満足したのか、ソファーに座り今日の朝刊を広げる。

その新聞の日付けに、工藤邸で生活をし始めてだいぶ経ったのだと改めて実感した。








『そういえば、私っていつまでここにいればいいの？』


「君が公安に連行されるリスクが無くなるまでだな。」


『えぇ…、一時帰宅もだめ？』


「駄目だ。」


『肉が腐っちゃう…』


「……お前、本当に食人鬼ではないんだよな？」


『家にあるのは獣肉だよ！！』









いい加減、そのイメージ捨てろ！！

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