検索窓
今日:7 hit、昨日:28 hit、合計:96,178 hit

65 ページ21

貴方side



『赤井秀一、くれぐれも上司さんに殺されないでくださいね。…じゃないと、私が先にアナタのこと殺しますから。』


「同居初日から、随分と物騒なことを言うじゃないか。」





監視も兼ねた、工藤邸での共同生活

その初日に、脅しともとれる発言をしたAに対し、
赤井は動じることなく、ソファーに深く腰掛け淹れたてのコーヒーを飲んでいた。







『…そう言うワリには、警戒してないっすね。私も舐められたものだ。』


「別に君を低く評価しているわけでも、蔑ろにしているわけでもない。正面切って彼を守ると言ってのける人間に警戒するのも馬鹿らしいのでな。」


『なにを…』


「彼を犯罪者にしたくないのだろう?」








赤井の言葉にAは押し黙る。


赤井秀一捕縛に動いた降谷零の行動は、公的な正当性を掲げてはいるが、私怨に近い。

故に、降谷零が赤井秀一を間接的にでも殺してしまえば、それは罪となる。


罰せられないとはいえ、その罪は降谷自身の底に淀みとして、わだかまり続けるだろう。







「それとも、俺が殺した彼への思いが君をそうさせるのか?」


『いつまで、自称人殺しを名乗るつもりっすか?』





今度は赤井が押し黙る番だった。





『あの日あの場で何があったのか、私は何も分からない。けれど、アナタの人となりを知った今、あの人を止めないとは思えないんすよ。』


「俺は彼を殺していないと?」


『あの人を殺したのは、私だ。』







諸伏やAを妬んでいた、もうひとりの連絡役の公安刑事

彼が情報を組織へリークする可能性も十分に考えられたあのタイミングで、Aは離脱した。


それも、個人的な恨みを晴らす為に







『これ以上、私の役を奪わないでくれます?彼に憎まれ、その矛先を向けられるのは私ひとりで十分だ。』







降谷零の、憎しみ苦しみ悲しみ


そのほんの一部でも
お前なんかに渡してたまるか。

66_赤井side→←64_過去編



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (246 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1263人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ユナ(プロフ) - 更新楽しみにしています (8月24日 8時) (レス) @page30 id: 0e552ce067 (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - 更新楽しみにしてます、無理せず頑張ってくださいっ!! (2022年8月26日 23時) (レス) @page30 id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
やっち(プロフ) - 続き読みたいです (2022年8月4日 20時) (レス) @page30 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
餅と米(プロフ) - 更新が待ち遠しいっ! (2022年5月31日 0時) (レス) @page30 id: 87d6d54ea2 (このIDを非表示/違反報告)
仮面タロウ(プロフ) - 作者の仮面タロウです。たくさんのコメントありがとうございます!長い間返信しきれずすみません。作品更新につきましては、滞っていた作品から順番に更新していく予定です。大変長らくお待たせして申し訳ありませんが今暫くお待ちください。 (2022年5月9日 21時) (レス) id: 2292ab7783 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:仮面タロウ | 作成日時:2019年12月12日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。