63_過去編 ページ19
貴方side
ー19年前ー
「──ねぇ、何してるの?」
作業している手を止め、見上げてみれば
キラキラした大きい目をしきりに瞬かせ、私をのぞき込んでいる黒髪の女の子の姿
髪はボサボサ、黒く汚れた服を着ている自分と見比べ失笑する。
私とは真逆だな。
「ねぇてば!」
『私が何処で何しようが勝手だろ。話かけんな』
そう言えば、同い年ほどの女の子は黙った。
だが、いつまで経っても去る気配は無い女の子に、イライラが募る。
『もう鬱陶しいな!!私に何の用だよ!?』
「質問していいの?やった!それ何作ってるの?」
『……パソコン。』
「すごい!!ヤイバーに出てくる天才博士みたい!なんでパソコン作ってるの?」
『そりゃあ、家のは制限時間があるから…』
学校にも行かず引きこもるの私を親が心配し、小学校の夏休みを機に東都で暮らす祖父に預けられてから、早2週間。
私に甘い親とは違い、祖父は厳しい人だった。
自由に使えていたパソコンも、ここに来てから1日数時間しか使えない。
なら、作ってしまえばいいじゃないか。
そう考えた私は、近くにあるゴミ置き場や資材置き場に侵入し、公園などで部品を組み立ていた。
ま、私の事情をこの女の子に言う義理なんてないのだけれど
『…なぁ、もういいだろ。頼むからあっち行って』
「あっち行けって言われても…、ここ私の家のお庭だもん。」
『は?………っ、しまった!!!」
まだ部品を盗みに忍び込んでる途中だった!!
中々見つからない部品をこの家の倉庫から見つけたのを良いことに、ついテンションが上がって、この場で組み立てちゃってたんだ…!
逃げ出そうとしたが、既に遅かった。
「随分と集中していたようだね。…パソコンは完成出来そうかい?」
この少女の父親であろうこの家の家主が、目の前に立っていた。
『…す、すいませんでしたァァッ!!!』
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ユナ(プロフ) - 更新楽しみにしています (8月24日 8時) (レス) @page30 id: 0e552ce067 (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - 更新楽しみにしてます、無理せず頑張ってくださいっ!! (2022年8月26日 23時) (レス) @page30 id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
やっち(プロフ) - 続き読みたいです (2022年8月4日 20時) (レス) @page30 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
餅と米(プロフ) - 更新が待ち遠しいっ! (2022年5月31日 0時) (レス) @page30 id: 87d6d54ea2 (このIDを非表示/違反報告)
仮面タロウ(プロフ) - 作者の仮面タロウです。たくさんのコメントありがとうございます!長い間返信しきれずすみません。作品更新につきましては、滞っていた作品から順番に更新していく予定です。大変長らくお待たせして申し訳ありませんが今暫くお待ちください。 (2022年5月9日 21時) (レス) id: 2292ab7783 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:仮面タロウ | 作成日時:2019年12月12日 15時