47_緋色シリーズ 序章 ページ2
No side
ベルモットを車から降した後
バーボンは、笑いが止まらなかった。
今まで集めた情報、
そして、先ほどFBI捜査官キャメルが口を滑らせた
“楠田陸道” “拳銃自i殺”
バラバラだったパズルピースが
バーボンの脳内で、ほぼ埋った。
《まさか…ここまでとはな…》
その背後にいる、少年
《まさか、ここまで…“読んでいた”とはな。》
「漸く見つけたぞ…!赤井秀一!!」
残るピースは、あと一つ
***
次の日、警視庁の一室
「FBIの反応を見るに、赤井秀一が殺されるまでの一連の計画はヤツ単独で行ったのは明白。」
「おそらく昨日俺が接触したFBIの2人は、赤井秀一の死の真相を探るために来葉峠に向うだろう。」
「お前たちは来葉峠で待ち伏せし、FBIを確保しろ。」
「はっ!!」
「残りは、俺と共に工藤邸前へ向かう。」
降谷の仮面から安室へと変わるべく、スーツのジャケットを脱ごうとした彼に、風見が駆け寄る。
「降谷さん、熊…花摘には伝えますか。」
「…いや、アイツには黙っておけ。」
「…分かりました。」
風見を含め、それを聞いていた周りの古株の公安の人間は少し暗い顔をして頷いた。
「なんだ、言いたい事でもあったら言ってみろ。」
「…降谷さんは何故、“あの人”の影から花摘を遠ざけようとするのですか。」
ひとりの公安の捜査官が、意を決して降谷に問いただした。
だが降谷は…
「捜査官の死により心に傷を負った部下を、殺した人物の居る現場に立たせるわけにはいかないだろう?」
それが本当の理由でないことくらい、あの時の事を知る刑事は、皆知っていた。
だが、至極真っ当な彼の言い分に誰も反論出来ない。
これはあくまで、他国捜査機関による違法捜査の
“取り締まり”
既に死んだとされる赤井秀一の身柄は、降谷零かバーボンか…はたまたその両方か
どう処理するのか、誰も知らなかった。
それに干渉させないが為にAを心的外傷を理由に捜査から外しているのだ。
全ては、彼ひとりで終わらせる為に
《何故、共に背負う隙を与えさせてくれない!?》
電話越しに聞いた彼女の悲痛な声を思い出し、風見は顔を歪ませた。
そんな風見や他の捜査員の顔を見ることなく、降谷は会議室から出て行ってしまう。
全ては、“あの日”との決着と決別の為に
『(いや、私いるんだけど…)』
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ユナ(プロフ) - 更新楽しみにしています (8月24日 8時) (レス) @page30 id: 0e552ce067 (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - 更新楽しみにしてます、無理せず頑張ってくださいっ!! (2022年8月26日 23時) (レス) @page30 id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
やっち(プロフ) - 続き読みたいです (2022年8月4日 20時) (レス) @page30 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
餅と米(プロフ) - 更新が待ち遠しいっ! (2022年5月31日 0時) (レス) @page30 id: 87d6d54ea2 (このIDを非表示/違反報告)
仮面タロウ(プロフ) - 作者の仮面タロウです。たくさんのコメントありがとうございます!長い間返信しきれずすみません。作品更新につきましては、滞っていた作品から順番に更新していく予定です。大変長らくお待たせして申し訳ありませんが今暫くお待ちください。 (2022年5月9日 21時) (レス) id: 2292ab7783 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:仮面タロウ | 作成日時:2019年12月12日 15時