シベリアの雪山にて ページ11
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貴方「っぐふ、」
時速80Kmは出てた…絶対出てた…
スピードが緩んだ所ですっ転んだから止まれたけど、もしも斜面の途中で落ちてたら…
考えるだけで寒さとは違う震えに、自分を抱きしめるように身体をさする。
貴方「うぅ…もうムリ日本に帰りたい。」
ジン「ッテメェ…なんでこんな所に…」
貴方「兄さん!?」
そこに居たのは、木にもたれるようにして座り込む、血だらけのジンさんだった。
「居たぞ!!」
ジン「ッチ、見つかったか。」
後方から男が2人、こちらへ近付いてくる。手には拳銃が握られている。
吹雪いて視界が悪く、思っていたより距離を詰められていた。
男達はすぐ近くまで来ている。
咄嗟に私は、手に持っていたスキーのストック(地面に刺す方)を、男の股間めがけ槍投げの要領でぶん投げた。
「ぐぁぁああ!!」
貴方「よっしゃ、命中」
その攻撃に、微妙な顔をするジンさん。
なんで運動音痴なのに、ダーツ系は得意なのだろうか
…考えたら負けだ。
男が手放した拳銃をジンさんが素早く拾い上げ、そのままもうひとりの男に向けて発砲し、眉間にヒットした。
貴方「ッ、」
ジン「…いい加減、慣れろ。」
人の死なんて、慣れたくない。
このままここに居るわけにもいかないので、ジンさんの傷の止血を簡単に済ませ、
彼の身体を支えながら地図にある山小屋へ向かった。
山小屋には、暖炉と少しの薪、簡易ベッド、そして古びたソファーと毛布が置いてあるだけの質素なものだった。
贅沢は言ってられない。
薪を組み暖炉に火を付けてから、濡れたコートを兄さんから剥ぎ取り、簡易ベッドに寝かせる。
ジン「後は自分でやる。」
貴方「そういうワケにはいきません。私が嫌なので」
ジン「……勝手にしろ。」
ジンさんの治療をすべく
医療パックをテーブルにひろげた。
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仮面タロウ(プロフ) - 作者の仮面タロウです。たくさんのコメントありがとうございました!長い間返信しきれずすみません。実は私のうっかりで占ツクにログインできなくなってしまい更新出来ずにいました。移行にご不便かけますがよろしくお願いします。 (2022年4月25日 12時) (レス) id: 2292ab7783 (このIDを非表示/違反報告)
侑(プロフ) - 続きが気になりすぎます、!待ってます (2022年4月1日 1時) (レス) @page33 id: 8afc6fd8a6 (このIDを非表示/違反報告)
楓 - 仮面タロウさんのお話、めちゃくちゃ面白くて大好きです!特に好きなのは工藤姉は弟が嫌い!シリーズとミスポッターシリーズです。更新頑張ってください‼︎ (2021年12月31日 23時) (レス) @page33 id: cf1d4c666e (このIDを非表示/違反報告)
きゃーぽん(プロフ) - めっちゃ面白いです!更新頑張ってください! (2021年5月4日 20時) (レス) id: 0aee990b2e (このIDを非表示/違反報告)
心夜 - ハリー・ポッターだけでなく名探偵コナンの夢小説まで書けるとは。素晴らしいです!どちらも大好きなので無理せず書いて頂いたら嬉しいです! (2021年2月17日 21時) (レス) id: d958da9fc4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:仮面タロウ | 作成日時:2019年11月27日 18時