絶対にクビにしてやる１【名探偵コナン】【降谷零】

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安室side



「お前…名は」


『Aっす……あ』






あからさまに「しまった」という顔をしているアイツを、俺は涼やかに笑みを浮かべて眺めているが、




正直、キレそう。




コイツの所属がバレれば、自ずと俺が疑われ、最悪殺される。

この数年間の努力を水の泡にする気かコイツは？









「なんだ、女みたいな名前だねぇ！」


「フルネームを言え。」


『……掃き溜めのような世界で這いつくばって生きてきたんだ。…そんな苗字なんて大層なもん、俺にある訳ないでしょ。』








いや、嘘ヘタかよ。




大方、すぐに浮かぶ名前が無かったのだろう。

いつも以上に目が死んでいる。




その回答は、貧富の差の激しい貧しい国などなら、分からなくも無い。

だが、一応福利の整っているこの日本で1人で育った発言は流石に、ない。







「こ、この日本でかい？」








案の定、ぶっ飛んだ社会常識に定評のある、キャンティが常識を突っ込むというヤバめな状況となっている。




だが、普通なら有り得ない内容に、いかにも社会性皆無のやる気の無さに加え、堅気と思えない顔の傷、

そして何より、地獄を見てきたような死んだ目が妙な説得力を持たせた。




その結果…









「……そうか」









信じた

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