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「はいはい、そこまで。」


「っ!!」



今にも刀を交えるかという形相の二人の肩をポンッと叩く。

いつの間に来たんだろう。





「旦那…」


神威は坂田さんを睨んだ。



「何、お前。Aのこと取り戻しに来たわけ?」


「…。」


神威は何も答えなかった。



『神威…どうしたの?』


「何にもないよ。まあ、いい。Aの事をよろしくね。怖いお巡りさんが傍にいたらAも安全だもんね」


『…どういう事?』


「A、俺は地球を離れるよ。でもまた近いうちに会いに来るね。」




神威は全く私の質問に答える気は無いようだ。


神威は私を抱きしめると誰にも聞こえない声で耳元で囁いた。


「誰にも気を許しちゃダメだよ。絶対に誰にも利用されちゃいけない。…俺から言えるはそれだけ。」


『え?』


「Aに近づこうとする奴がいたら一人残らず俺が殺してあげるよ。」


『…。』


知らない…

私はこんな神威知らない…



「じゃあね。」



前髪を上げておでこに唇を付ける。

久しぶりに神威が私の髪を撫でてくれたのに、なんにも嬉しくない。


私は何を忘れてるんだろう。

思い出さなくちゃ

なにか重要なことを忘れてしまっているんだ。



気がつくと神威は姿を消していた。



「チッ」



沖田さんは小さく舌打ちをした。



「ところでお前、何でこんな所にいんだよ。」


「旦那ァ、邪魔しねぇで貰えやすかい?俺はただ姉さん方に頼まれてここに来てるんでい。」


「あっそ。だったら何であいつがAに近づく前に気づかなかったのかな?鈍いの?君」


「今は腹の虫の居所が悪いんでさァ。喧嘩なら買いますぜい旦那。」


『待ってください!どうしてお二人が喧嘩するんですか!』


「てめぇ、Aに何かあってからじゃ遅ぇんだよ。何かあったらどうしてくれんだよボケがぁ」



坂田さんの頭にポップな怒りマークが浮かぶ。



「何もなかったじゃねぇですかい。それに俺が気づくのが遅かったんじゃねぇ。しばらく様子を伺ってたんですよ」


『静かにしてください。みんな起きちゃいますから』


「…。」


「ふんっ…」



二人はお互いそっぽをむく。



「とりあえず、Aは寝ろ?悪かったなガタガタ騒いで。」


「ごゆっくりなさってくだせィ」



こんな状況で寝ろって言われても無理だよ…

完全に目が覚めてしまった私は二人を見送り、また布団に入った

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作者名: | 作成日時:2019年3月23日 20時

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