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朝ごはんを食べて、【ひのや】の暖簾をかける。
少しずつだけど、お店のお手伝いも始めてみた。
「Aは働き者さね。」
「大丈夫か？無理は体に良くないぞ。」
「月詠だって、休みなく働いてるじゃないの。」
『月詠姉も無理しないでくださいね。』
「何だか、こうしていると昔を思い出すのう。」
ふぅーっと煙管から口を離す。
『月詠姉、吸いすぎですよ。』
「ふふ、やっぱりAは昔から何にも変わりんせん。わっちらが知ってるAのままじゃ。」
『そう…ですか？』
「ああ、そうじゃ。」
「そういや、昔から月詠に早く休めだの、煙草を吸いすぎるなだの言ってたねえ、Aは。昔のAのままだよ。」
「だから、無理に思い出そうとしなくても、わっちらは気にはせん。」
『…ありがとうございます。』
でも、思い出したい。
そして、神威のことあんまり神楽ちゃんには聞けていない。
仲が悪いわけじゃないと思うんだけど、何となく聞いては行けない気がする。
「あ、そうだ。A。ちょいとお使いに言って欲しいんだけど、1人で行けるかい？」
『はい、大丈夫です。』
「じゃあこのメモの買い物をしてきて欲しいんだ。すぐ近くだからよろしくね。」
日輪姉のメモを受け取ると、私は外に向かった。
お砂糖と牛乳と小豆…
近くのスーパーで買えるかな。
一人で外に出ることもできる。
私は今の生活が好きだった。
神威には会いたいけれど、前みたいに私だけ置いてけぼりは御免だ。
でも、少しだけ怖く思う時もある。
私は足早にスーパーに向かった。
「…で、なんで俺が行かされるんでさぁ。」
「銀さん達、別の仕事の依頼が入っちゃったんだろ？ごめんね、お巡りさん。」
「ったく…。誘拐された娘を保護したって言うから見に来てみれば…。」
「詭弁は申しておらん。さっさと行け。わっちも見回りがありんす。」
「はあ…」
��お巡りさん��はゆっくりと外に足を踏み出した
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作者名：月 | 作成日時：2019年3月23日 20時
