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『暇だなぁ。』
窓の外は今日も快晴。
眩しいからあんまり窓には近づけないけど。
私は昔から太陽が好きだ。
「おはよー!」
窓から神威が入ってくる。
私は今日こそ神威に言おうと思っていることがあった。
「Aに新しい着物持ってきた。」
『着物?いつも鳳仙様がくれるのに、今日は神威が持ってきてくれたの?』
「そうだよ。俺が選んだ。着てみなよ」
着物に袖を通す。
「やっぱり似合ってるね!可愛い!」
『いつもと違う着物で新鮮な感じ。可愛い着物をありがとう神威』
「これからは俺が選んであげる。」
『…やっぱり鳳仙様に何かあったの?』
着物はいつも鳳仙様が選んだものを着ることになっていた。
「何にもないよ?旦那は忙しいから頼まれてるだけ。」
『そっか。』
「そうだよ。」
『ねぇ、神威。私も神威と外に行きたいの。』
「どうして?」
『外に出てみたいの。暫く出てないから。』
神威は私に近づいて頬に手を添える。
彼の青い瞳に私が映る。
『何っ』
思わず身震いする。
いつもの優しい神威じゃない。
「何で外ばかり気にするの?今、目の前にいる俺の事を気にしなよ。」
『近いよ…離れて。』
「ねぇ、何でAはここに閉じ込められてると思うの?」
神威は私の首に顔を埋める。
『っ!?』
涙が溢れる。
「こんな可愛いAを他の男に見せるわけに行かないからね。仕方ないよ」
私はそこで意識を失った。
神威怒ったのかな
私が外に行きたいと言ったせいで神威を怒らせてしまったのだろう。
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作者名:月 | 作成日時:2019年3月23日 20時